松田龍平(37)が3日、都内のTOHOシネマズ日比谷で行われた映画「ゾッキ」公開記念舞台あいさつで、竹中直人(65)斎藤工(39)と共同監督を務めた山田孝之(37)の“鬼オファー”に根負けしてオファーを受けたと明かした。

「ゾッキ」は漫画家・大橋裕之氏(41)の初期作品集「ゾッキA」「ゾッキB」収録の作品群を、1本の長編映画にした実写化作品。竹中が舞台の楽屋で原作と出合い、映画化を決意し、監督経験のない山田と、既に自身の監督作を製作、公開していた斎藤に直観的に声をかけ、共同監督として大橋氏の出身地の愛知県蒲郡市で撮影を行った。

松田は劇中で、かごに1つのミカンを入れて、自転車で旅をする男を演じた。「初めに山田君から『映画ある。どう?』と連絡がきた。そこから、すごい熱量で、メールが来て…そこから電話が来て、どうしようと。見ないことにしようと思った」と苦笑交じりに明かした。山田は「龍平君から最初『スケジュールが難しい』ということを言われた。原作を見て、この人がいいと思った。(配役を決める)スケジュール会議で『龍平君は絶対、落とすから』と言った。一本釣り、代案はないと…釣るしかなかった。だから感謝。松田龍平が、ずっと芝居してくれてたまらなかった。うれしかった」と笑みを浮かべた。

松田は監督としての山田について「監督を演じていると思った。実際は、そんなことないんでしょうけど…そういう雰囲気があって面白かった。現場に行って山田君の顔を見ると安心した。コッソリ顔色をうかがっていた。遠くの端にいるから大丈夫かと思った」と語った。山田も「俺も見ていた…大丈夫よ」と笑った。

山田は、国村隼のキャスティングも“一本釣り”だったと明かした「『全裸監督』で共演した時『君との仕事は面白かった』と言ってくださった。それだけで、いけると思った」と笑いながら語った。

この日は出演した森優作(31)と松井玲奈(29)、も登壇した。