俳優森優作(31)が3日、都内のTOHOシネマズ日比谷で行われた映画「ゾッキ」公開記念舞台あいさつで、自身の名前が、同じく登壇した松田龍平(37)の父・松田優作さんから名付けられたと、監督を務めた斎藤工(39)に暴露された。恐縮のあまり、森は苦悶(くもん)の表情を浮かべた。

森は劇中で、コンビ「コウテイ」の九条ジョー(27)演じる、本当はいない姉をいると信じ込み、恋をしてしまった親友に、真実を打ち明けられない高校生を演じた。舞台あいさつの中で、司会が森の秘密があると問いかけると、森が出演した「伴くん」を監督した斎藤は「優作の名前の由来を僕は知っていたので、龍平さんと森さんが共演する場面は、モニタをのぞきながら、すごい瞬間だなと思っていた」と切り出した。

森は「本名なんですけど…母親が、お父さん(松田優作さん)が、すごい好きで…本当にすみません。これ、言っちゃダメだな。マスコミの前で」と絞り出すように言った。そして「89年生まれなんですけど、お父さん…というか、松田さんが亡くなられた年に、母親が自分を産んで、愛情が過ぎてしまって好きな人の名前を付けちゃった…本当に申し訳ない。本人も、役者になると思ってないんで。本当に恥ずかしい」と繰り返し謝罪した。

森は、一連のやりとりが終わった後も、目をつぶり、肩をすくめて立ち尽くし、恐縮しっぱなしだった。その姿を、松田は笑みを浮かべて見つめていた。