女優瀧内公美(31)が3日、都内で、主演映画「裏アカ」(加藤卓哉監督)公開記念舞台あいさつに出席した。

同作は現在の社会や時代が持つ二面性を象徴するSNSの裏アカウントが題材。裏アカウントを通して出会う男女2人の姿から、現代に生きる者が抱える葛藤や欲望、そして性への衝動を赤裸々に描いた物語だ。

コロナウイルスの感染拡大により、1年越しの公開となった。あいさつでは「こういうご時世に見に来てくださって、本当にありがとうございます」と会場に集まったファンに感謝した。

瀧内は裏アカウントの沼にはまり込み、自分を見失ってしまう主人公、真知子を演じた。「自分からかけ離れたキャラクターで、理解するのが難しかった。(役を受けるのを)『どうしようかな』って思いました。SNSをあまり活用していない人間なので、芝居の中でできること、かけ離れた役をやるのはやりがいのあること」と決意を固めた。加藤監督からのオファー、オリジナル作品ということも、役を引き受ける上で決め手となったという。

舞台あいさつに出席した加藤監督は、「裏アカ」がデビュー作。昨日、初日を迎え、多くの仲間から連絡をもらったという。「こういう場に立つのが初めて。感謝する日なんだなって知りました」と感慨深そうに語った。撮影スタッフそれぞれが主体的に考えて動けるように、任せる部分は任せることを心がけた。

瀧内は「アイデアを出す人が沢山いた。監督が本当にみんなの意見をきいてくださる人。でも最後は決断してくださる。みんなで作り上げたという感じ」と胸を張った。瀧内自身も監督と多くディスカッションを重ねて、撮影に臨んだことが印象深いという。

タイトルにちなんで、裏アカでやってみたいことを問われた瀧内は「ブルドッグが好きなんですよ。フレンチブルドッグをずっと見ていたい」と意外な願望を明かした。

最後に「2週間くらいの上映。期間限定なので、多くの方に見ていただきたいな」と呼び掛けた。