落語家林家木久扇(83)が8日、東京・新宿高島屋で、「笑点放送55周年特別記念展」開会式にスペシャルゲストとして出席した。

イベントは、日本テレビ系で1966年5月から放送されている人気長寿番組の記念展。大喜利セットの特設ステージや過去の節目の放送、メンバーの特集などが展示されている。

木久扇は1969年(昭44)から番組に出演し、19年にはレギュラー出演50周年を迎えたレジェンド。愛すべき明るいキャラクターで、大喜利に欠かせないメンバーだ。

おなじみの番組オープニング曲にのって登場し「夢のようで、まばたきしていたら55年。こんなすばらしい会場、ちょっとは予想していたんですけど、びっくりしました」と喜んだ。

今後への意欲を問われると、世界各国の笑点ファンからファンレターが届くことを挙げて「いつもやっているというのがとても大事。笑点も引き継いでいくのが大事。この火は消しちゃいけない。それを意識しています」とキッパリ。「着物を着て面白いこと言うっていうのが大事。それも黄色とか紫とか赤っていう原色の人が並んでいるっていうのがとても大事だと思いますね」と熱く語った。

コロナ禍での過ごし方については「ほとんど家にいます。ただ、遊んでいるのではなくて、絵を描いたりしています。本を2冊書きまして有効に活用しました」と明かした。

また、「(喜久蔵)ラーメンじゃない食べ物の開発もしています」。具体的な品名については「マル秘なんですけど」と断りつつ「絶対売れると思います。やっぱり天才じゃないかと思います」と自信を見せた。

家族とたくさんしゃべることで、のどをなまらせないようにしているといい「滑舌はしゃべっていないとダメ。なんでもしゃべるんです。新聞に、いろんなチラシが入っていますね。それを全部声を上げて読むんです。声を上げて読むことが稽古になっています」と独自の調整方法を示した。

展示会場には、「画家・林家木久扇展」も併設されている。これまで木久扇が描いた作品が飾られており、「本当は画家なんです。バカじゃないんです」と笑わせた。日本画や漫画家の師匠に弟子入りしていた過去を明かし「私はいつでも漫画の方に戻れると思ってやっていたもので気持ちが楽だったんですよ。そしたら(芸能生活)60年たっちゃいましてね。不思議でございます」と笑顔で振り返った。

27日まで開催される。