乃木坂46松村沙友理(28)の卒業コンサートが23日、横浜アリーナで開催された。アンコールにドレス姿で登場し、会場に訪れた5000人と、生配信でカメラ越しに見ているファンに向けて、スピーチした。全文は以下の通り。

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乃木坂46の松村沙友理として皆さんの前でこうやってお話しするのも、あともう少しとなりました。そして、乃木坂46としてライブに出られるのは、今日で終わりです。私は、あまり自分の気持ちを言葉にするのは得意じゃないかもしれないけど、やっぱり最後なので、この場を借りて、少し皆さんに感謝の気持ちをお話しさせていただきたいと思います。

最初は、まずは私のお父さん、お母さん、そして家族のみんなに。私のお父さんとお母さんは、10年前に私がオーディションを受けて、急に新聞に載って、その日から「アイドルです」って言われて、本当にとても驚いたと思います。でも、10年前にオーディションを受けてから、今日まで頑張ってきて、もうすぐ卒業します。

私が上京する時も、東京でつらいことがあっても、ずっと、力強く背中を押し続けてくれて、そして、私の周りの人に誰よりも感謝の気持ちを持ってくれて、私のことを励まし続けてくれて、本当にありがとう。私は、お父さんとお母さんの自慢の娘になれたでしょうか。なれていたらすごいうれしいです。えへへ。

そしてスタッフさん。乃木坂46に入って、本当にたくさんの皆さんといろいろなお仕事をしてきて。どの現場でも、ものを作る人たちとか、こういうエンターテインメントの世界にいる人って、本当にすごいなって思えて。ライブのチームの皆さんも、いつも私が意味が分からないことを言っても、全部それを形にしてくれて。本当にいつも感謝しています。

そしてマネジャーの皆さん。マネジャーさんには本当に、本当に本当に、たくさん迷惑をかけたと思います。やっぱりこのアイドルって仕事は、ちょっと大変なところもあって、すごく忙しかったりとか、いろんなことをやらなきゃいけなかったりするんですけど、それを一番そばで支えてくれて、一緒に悩んでくれて。

私は結構、落ち込んじゃうことが多かったので、マネジャーさんにはたくさん迷惑をかけちゃったなって思って、本当に申し訳ないことをしたなって思うんですけど、今こうして卒業する時に、私にたくさんの方が笑顔の印象を持ってくださっているのは、いつも私が仕事をする時とか、外に出る時に、楽しい気持ちになれるように、マネジャーさんがいつも盛り上げてくれるからだと思います。本当に心から感謝しています。ありがとうございます。

そしてメンバー。私はね、もう多分、みんなにはバレちゃっていると思うんですけど、本当にメンバーのことが大好きです。心から大好きだし、みんなのことがかわいくってかわいくって仕方ないので、みんなにも心から幸せになってほしいです。これから先、いやなこと、つらいこと、たくさんあるかもしれないけど、でも、ちゃんと周りの人の声を聞いて、自分1人で悩まないで、ちゃんと導いてくれる人がいるので。そういう人たちをちゃんと頼りにして、みんなで乃木坂46を楽しんでもらえたらいいなと思います。

そして、ファンの皆さん。私の10年は、どうでしたでしょうか。

(拍手が起こる)

乃木坂46として10年間生きてきて、つらいこともたくさんあったけど、でもやっぱり、辞めないで頑張ろうと思えたのは、ファンの皆さんのおかげだと思います。

卒業発表してから、あんまり実感がなくて、ずっと。卒業発表したけど、みんなに卒業おめでとうって言ってもらっているけど、本当にここを辞めるんだって実感がなかったんですけど。でも、握手会…今はオンラインの握手会で、卒業発表してから初めてファンの方に会った時に、私のファンの人って、すごいニコニコしている人が多くて、いつも「沙友理ちゃんのことを楽しませよう」って思ってくれる人が多いんですけど、卒業発表してから初めて顔を見ると、みんな泣いちゃっている人が多くて。私はその顔を見て、初めて卒業を実感しました。

10年間、何か仕事を頑張ったら、みんなと会って、感想どうだった? って聞いて、「かわいかったよ」って言ってくださったり、「頑張ったね」って言ってもらえるのが、すごい楽しみだったのに、これからはそういうのがないんだなって思うと、本当に寂しくて。私にとって、ファンの皆さんは、かけがえのない存在だったんだなと、あらためて思いました。この10年間、どんな時も支えてくださって、本当にありがとうございます。

私の10年間は、いい時ばっかりではなかったかもしれないけど、ここにいる皆さんのおかげ、そしてこの配信を見てくださっている、応援してくださっている皆さんのおかげで、本当にすてきな10年になりました。乃木坂46に入って、心からよかったなと思います。本当にありがとうございました。ウフフ。

では、もう自分の気持ちは、しゃべってもしゃべっても足りない位なのでこれくらいにして。後は曲に思いを乗せたいと思います。それでは、この曲を聴いてください。

(他のメンバーも登場し「サヨナラの意味」「悲しみの忘れ方」を披露する)