サッカー元日本代表MF中田英寿氏(44)が1日、都内で行われた三菱UFJ信託銀行の情報銀行サービス「Dprime(ディープライム)」メディア発表会に出席した。

Dprimeは、情報を預かる銀行だ。ユーザーが情報をDprimeに登録する一方、登録企業が欲しいデータをDprimeでオファーしており、ユーザーが許可をすれば企業に情報が流れ、企業からユーザーに、クーポンやイベント参加などの対価が提供される。中田氏は、Dprimeのアンバサダーを務める。自身、日本全国47都道府県をめぐる旅の中で、実際に足を運んだ約2000カの所の中から、一部を体験できる機能として、同氏“こだわりの逸品”を購入できるオンラインストア「にほんものストア」のクリエーティブディレクターを務めており、ユーザーでありオファー企業として登録もしている。

中田氏はDprimeについて「僕自身、選手時代から自分の情報、間に入ってくださる方の情報に苦慮していた。情報管理の難しさをずっと痛感している中で、こういうサービスが始まると聞いて、新しい世界が広がると思い、一緒にやりたいと思った」とアンバサダー就任への思いを語った。その上で「自分がユーザーとして参加させていただきましたし、会社がどう参加するか具体的に聞いた。自分の知らない、自分の奥底を発見できると思った」とも語った。

中田氏は質疑応答で、全国を回る立場でコロナ禍における日本経済について、どう見ているか? と聞かれると「コロナによって悪くなったのではなく、必ず、近い未来に訪れるであろうことが一気に押し寄せただけ。ゆっくり来るはずであろう未来が、早く来た途端に対応できなかったということなのかな」と持論を展開。地方については「大都市は、利便性だったり、都市の機能としていろいろ成り立つから人が集まる。その利便性が、オンラインが発達し、地方でも出来るようになった。今度は自然の魅力、住む環境に人は動くと思う。結果、地方の魅力はより増すでしょうし、今からが勝負だと思う」と語った。

Dprimeで登録企業側に渡るユーザー情報は、生年月日、趣味、趣向などのライフスタイルといった本人情報で名前、住所(番地以下)メールアドレス、電話番号といった個人情報は渡らない仕組みになっている。オファー企業には銀座千疋屋、銀座英國屋、アシックスが登録している。