16年から上演されてきた舞台「パタリロ!」シリーズが22日から、CS放送局の「衛星劇場」で一挙放送される。主演を務めた俳優加藤諒(31)がこのほど、オンライン取材会を行い、作品の魅力を語った。

魔夜峰央による同名人気マンガの舞台化。「実写化は不可能」といわれた同作だが、池田テツヒロが脚本、小林顕作が演出を手がけ、実現した。

22日午後4時30分から第1弾の舞台「パタリロ!」(16年)、同6時15分から第2弾の舞台「『パタリロ!』★スターダスト計画★」(18年)、同8時15分から第3弾の舞台「『パタリロ!』~霧のロンドンエアポート~」(21年)が放送される。

「露のロンドン-」はテレビ初放送となるが、加藤は「結構芝居のテイストとしても繊細なお芝居をされる方が多かったかなという印象です。(前の2作品と比べ)笑う感じよりも感動が強め。面白くて笑える所と泣けるバランス取れている作品」と紹介した。

加藤は「人間にはパタリロを演じられない」といわれたほど難役を演じるにあたり、悩むこともあったというが、演出の小林氏から「パタリロは腹黒いでしょ。諒くんも腹黒いじゃん。だから普通にやればいいよ」といわれたことが転機となったという。「ドキッとしました。でもその言葉でいろいろ吹っ切れて、ドンドンいろいろやっていこうって思いました」と振り返った。

どんな人に見てもらいたいかを聞かれると、「地球上にいる全ての人たち」と力を込めた。「遠出できない中で、笑ったりできない状況もある。去年、ステイホーム中に僕も1人暮らしだから、友達とリモートしかできなくて寂しかった。そういう人たちや、家族とかと見ている間だけでも笑い合えるような時間を過ごして欲しいと思います」と呼び掛けた。

3日午後6時30分からアニメ映画の「パタリロ!スターダスト計画」(1983年)、6日午前11時から劇場版「パタリロ!」(19年)が放送される。