前千葉県知事のタレント森田健作(71)がパーソナリティーを務める、FM NACK5「森田健作 青春もぎたて、朝一番!」(日曜午前5時30分)の9月分の収録がこのほど、都内のスタジオで行われ、取材した。今回のゲストは、今年デビュー30周年を迎えた歌手で女優の観月ありさ(44)。

森田の芸歴は50年を超え、観月は30周年。そんな芸歴の長い2人だが、この日が初対面だったという。ラジオの収録だが、森田は政治家の時代が長かったからなのか、いつもスーツ姿だった。ところが、この日は暑かったとはいえ、アロハシャツだった。

観月を意識しての服装だったかどうかは、本人は言葉を濁すが、トークは盛り上がった。ドラマや映画の芝居の話のなかで、自らについても言及。青春の巨匠と呼ばれただけに、青春ドラマではキスシーンはあったものの「くちびるが触れるかふれないかぐらいだった」。さらに、「俺だって、田村正和さんみたいに、ベッドシーンだってやりたかったよ」と、観月を笑わせていた。

その観月は14歳で歌手デビュー。今年30周年を迎えた。実際は4歳からモデルとしても活動しており、実際の芸歴はさらに長くなる。尾崎亜美が手掛けた「オリビアを聴きながら」がきっかけで歌手を目指すことに。20周年の記念ライブでは、デビュー曲「伝説の少女」を歌う時に、尾崎がスペシャルゲストとして応援に駆けつけ、スペシャルセッションを披露した。

歌手としてはもちろん、女優としても第一線に居続けている。生き馬の目を抜くこの世界で、自身のポジションを維持し続けるのは、並大抵の努力ではないと思う。それでも、30代のころには大人っぽい雰囲気を醸し出さねばならないと考え、40歳を迎えれば、おとなしくではなく、攻めていかねばならない使命感にも追い掛けられ、年齢や既婚者というイメージも含めて、思い悩む時期はあったのだという。

昨年には、日本テレビ系連続ドラマ「私たちはどうかしている」に、老舗和菓子店のおかみ役で出演。主演の横浜流星が演じる1人息子が、プロポーズした浜辺美波演じるヒロインに意地悪していびり出すという悪役を好演した。美しい悪役が評判となり、スタッフも視聴者を怖がらせようと演出面でもノリノリになり、話題となった。

10月15日に公開される、映画「劇場版 ルパンの娘」では、深田恭子演じる主人公の叔母役。20代から60代まで演じられるというオファーを受け、泥棒スーツやアクションにも挑んでいるという。芝居の幅がさらに広がった観月の今後に、注目していきたい。【竹村章】