米歌手ブリトニー・スピアーズ(39)が、13年間に及んだ成年後見人制度から解放される可能性が浮上した。2008年からスピアーズの後見人を務めてきた実父のジェイミー氏が7日、「娘には後見人は必要ない」と解除を求める懇願書を裁判所に提出したと複数の米メディアが報じた。

スピアーズは「自分の人生を取り戻したい」と自身のメンタルヘルスを理由に後見人として生活全般と財産の管理を行っていたジェイミー氏の解任を求める訴えを起こしていた。

スピアーズは審問で妊娠する自由を奪われ、結婚もできないと涙ながらに訴え、自らの意に反して薬を投与されたことや仕事を強要さるなど父から虐待を受けていたことを告白していた。

ジェイミー氏は一貫してスピアーズには後見人が必要だとの姿勢を崩していなかったものの、先月になって初めて「適切な時が来たら退く」と述べて辞任の意向を示していた。

NBCテレビによるとジェイミー氏はロサンゼルス郡上級裁判所に提出した書類で「状況が変わった」と述べ、娘には裁判で後見人が必要かどうか真剣に検討してもらう権利があると主張しているという。

スピアーズが後見人制度の終了を望み、自らの人生をコントロールできることを信じているのならそのチャンスを与えられるべきだとし、制度の終了を求める娘を支援する考えも示している。

スピアーズの要求を全面的に受け入れたジェイミー氏だが、後見人の辞任と引き換えに200万ドルの支払いを求めていたことも伝えられており、29日に行われる次回審問への影響が注目される。(ロサンゼルス=千歳香奈子)