落語家で人間国宝の柳家小三治さんが亡くなったことについて、10日、落語協会会長の柳亭市馬がコメントを発表した。

「つい最近まで、元気に高座に上がっている、と聞いていたので突然の訃報に接し只々、呆然とするだけです。落語史に、大きな区切りの線が引かれたのは、確かです。何事にも迎合することを嫌い、派手を好まず、極めて芸人らしからぬ、孤高の噺家でした。個人的には、師匠先代小さん亡き後、芸について口やかましい事を言ってくれるのは、小三治師匠だけだったので、いよいよ心細く、寂しくなりますが、『もうあんなに沢山、薬を飲まなくてもいいんだな。』と思うと、少しだけほっとします。小三治師匠、長い間、お疲れさまでした。本当にくたびれましたねぇ。どうかゆっくり、お休み下さい。有難うございました」

小三治さんは7日、心不全のため都内の自宅で死去した。81歳だった。