歌手ASKA(63)が15日に新曲「PRIDE」を発売、来年1月から4月には2年ぶりとなる全国ツアー「ASKA プレミアムコンサートツアー-higher ground-アンコール公演」を行う。新たな始動を前に日刊スポーツの取材に思いを明かした。

新曲「PRIDE」は89年のCHAGE and ASKAの同名アルバムの収録曲を32年ぶりにリメークした。4年前から親交のあるプロボクシング元世界3階級王者・亀田興毅氏(34)から新しいYouTubeチャンネルを始める際に「テーマソングに使いたい」と言われたのがきっかけ。「CHAGE and ASKAの『PRIDE』でもよかったんですけど、使用許諾料の問題があるからね。願いをかなえるのにどうしたらいいのかなって考えて、興毅に頼まれたんだから新たに僕1人でレコーディングすればいいじゃないとね。32年前に作った歌の成長を感じてもらえれば。40代、50代の頃は何を歌ったらいいか悩んだこともありますけど、これはまた、新しい挑戦ですね」と話している。

今秋に予定されながら、コロナ禍で来年1月からに延期となったツアーではバックに弦楽アンサンブルを迎え、自身とバンドと三位一体のステージを繰り広げる。「PRIDE」の他に累計300万枚近い91年の大ヒット曲「SAY YES」、今年7月発売の「笑って歩こうよ」など42年に及ぶ音楽活動の軌跡を披露する。「昔みたいにスラスラと曲を作れはしなくなった。でも、60代になって、また新しいチャレンジをしてみたいなと思えて、できることは素晴らしいと思う」と笑顔を見せる。

63歳、音楽以外にも新しいチャレンジがある。高校時代にインターハイに出場し、3年前に40年ぶりに稽古を再開して昇段試験を受けて四段となった剣道の道だ。「今年は五段を取りたいね」と笑う。音楽だけじゃない、充実の60代を楽しむASKAがいる。【小谷野俊哉】