タレントの伊集院光(54)が11日、自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組、TBSラジオ「伊集院光とらじおと」(月~木曜午前8時半)が今春終了すると、同番組の中で発表した。「この春いっぱいで終了いたします」と話した。「ラジオの帝王」と呼ばれる伊集院による午前中の人気番組が、6年間の歴史に幕を下ろす。

同番組をめぐっては昨年12月、一部で終了の可能性が報じられていた。伊集院は「報告が遅れまして、いろいろ気をもんでいたリスナーも多いと思うんですけれども、基本的には僕はTBSラジオの方針に従って、言っていい時期というのを考えた結果、”ここまでは言ってはいけない”ということで、僕からすると、やっとご報告することができたという感じなんですけれども」などとこの日の発表になった背景を説明。

そして「しゃべりたいことをしゃべろうとすれば、3時間でも4時間でも”どうして終わるんですか”っていう話はできるんですけれども、その時間がさすがにとれないのならば、あまりたくさんのことを言うと誤解を与えていくんじゃないか、ということでとりあえず、今日のところはこのご報告をしておこうかなと。TBSラジオの上層部のほうからは”伊集院君、今日こういうふうなことを話したらどうですか”というご提案をいただきましたけれども、それに従っているともう、さすがにもはや、僕はラジオパーソナリティーではないっていうことになるので、そちらのほうはご遠慮させていただきますけれども」などと続けた。

また「いろんなことがあって悩んできて、その中でいろんな人から助言を受けたり考え抜いてきましたけれども、一番自分の中でラジオやってて良かったな、と思ったのは、パラアスリートの人たちにたくさんお会いして、人生の中で描いていた未来像が事故とか病気によって絶たれてしまった時に、ふてくされるのでもなく、自暴自棄になるのでもなく、良い人生にするためにじゃあここからどうするっていう切り替えの心強さというものをすごく教わりまして」と心境を話した。

今後については「自分は、面白い『伊集院光とらじおと』というものは止めますけども、”伊集院光のラジオの人生”とか”伊集院光のおしゃべりの人生”とかを、ここから前向きにちょっと立て直していこうかなと。とにかく、”僕は伊集院光じゃなきゃいけないんだ”という人たちに向けてしゃべって、”伊集院光じゃなきゃダメなんだ”という人たちと一緒にものをつくっていく、ということだけはぶらさずにやっていこうと。今後前向きに一生懸命やることしかできないので、最終的にいい終わり方をしたいと思います」と思いを語り、締めくくった。

1986年から放送された長寿人気番組「大沢悠里のゆうゆうワイド」の後番組として、16年4月にスタートした。伊集院は卓越したトーク力で数々の人気ラジオ番組を手掛け、TBSラジオでは現在、95年スタートの「伊集院光 深夜の馬鹿力」(月曜深夜1時)も担当している。