NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜午前8時)で、市川実日子(43)が好演する「ベリー」が注目されている。

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「ベリーちゃん」はしばしばツイッターでトレンド入りし、さらには「#俺たちのベリー」というハッシュタグまで誕生。次週(24~28日)の予告では普段とは違う着物姿のカットも流れ、視聴者をざわつかせている。

ベリーは京都出身で、大阪の短大に通う国文科の女子大生(良家の令嬢らしい)。ジャズトランペッターのジョーこと大月錠一郎(オダギリジョー)を高校時代から追いかける熱烈なグルーピーで、ジャズ喫茶「ナイト・アンド・デイ」に入り浸る。

しかしジョーが思いを寄せるのはヒロインるい(深津絵里)。それでもベリーはジョーの幸せを願い、るいの背中を押す。2人が結ばれるのに一役買った。

こんなベリーの「推し」を支える姿が視聴者の共感を得ている。同時に、おしゃれで、あねご肌で、歯に衣(きぬ)着せぬせりふもハートをつかんでいる。「カッコいい」「男前」「潔い」などベリーを称えるツイートは絶えない。

1月中旬にはツイッターに「#俺たちのベリー」なるハッシュタグも登場した。前作「おかえりモネ」ではヒロインの恋人・菅波先生(坂口健太郎)の「#俺たちの菅波」というタグが盛り上がった。「カムカム」ではベリーがるい、そして視聴者にとって欠かせない存在になっている。

前週21日の放送はジョーがるいに「お前とは終わりや」と告げる衝撃の展開で終わった。ツイッターには「ベリーちゃん、助けて」という投稿もアップされた。次週の予告映像には、着物姿のベリーが、るいとジョーを前に「大丈夫かいな?」と言うカットが含まれていた。24日からの次週でどんな役割を果たすのか。また、いまだ明かされていないベリーの本名も視聴者の関心の1つ。明日からもベリーから目が離せない。

以下は主な「ベリー語録」。

「ジャズマン追っかけ回すいうんは、思てるよりお金かかんねん。あんたにその覚悟と経済力があんの?」

「(控えめな)そういう女、一番嫌い。『私は興味ありません』『欲しい思いません』。そんな顔した女に限って気いついたら何もかも手に入れてんねん。『いえ結構です』。そない言うたら相手がもうひと押し来ることわかってんねん。わかったうえでいっぺん断わんねん。控えめの皮を被った強欲の塊や。けどな、そんなしたたかな女には絶対負けへん。命短し恋せよ乙女や」

「あんた(トミー)の時代なんて一生来いへんわ。優勝はジョーに決まってるから。何でキャデラックからオート三輪に乗り換えなあかんの? そんだけ雲泥の差やゆう話をしてんの。うちの値打ちは雑魚100人と一緒や」

「言うとくけど私は負け犬やあらへん。ジョーが世界に認められるトランペッターになったら私の勝ちえ。(トミーに)私をハントしようなんて100万年早いわ!」

「あんた(るい)何様? チンクシャの洗濯屋が私のじゃまして。ジョーの気持ちかき乱しといて、いざプロポーズされたら返事もしいひんてどういうこと。何で私があきらめた思うてんの。ジョーに幸せになってほしいからに決まってるやんか。あんた、ジョーのこと好きなん? きらいなん? 何か言ったらどうなの?」

「ひと月も会うてへん? 手紙のやりとりもしてへん? アホちゃうか! ジョーの行った先がどこや思うてんの? 東京や! 東京いうとこにはな、やたらこぎれいな女がひしめきおうてんねん。まあ、言うたら、この店の客全員が私レベルのルックスいうんと同じようなもんや。そないなとこにジョー1人で行かせて、何のんきな顔してんねん。ジョーはチャンピオンやで。レコードデビュー控えたジョーを狙う女はどっからでもわいてくるで。しかもなんやて? 笹プロの社長の家に住んでる? 危ない! あの奈々(佐々木希)とかいう社長の娘も一緒やいうことやろ。あれは絶っっっっ対、ジョーを狙うとるえ!」

「ほんま、サッチモ(るい)はボーっとしてるから!」

◆市川実日子(いちかわ・みかこ)1978年(昭53)6月13日、東京都生まれ。94年に「Olive」専属モデル。98年短編映画「How to 柔術」で女優デビュー。03年初の主演映画「blue」でモスクワ国際映画祭最優秀女優賞。16年「シン・ゴジラ」で日本アカデミー賞優秀助演女優賞。ドラマは18年TBS系「アンナチュラル」、19年日本テレビ系「イノセンス 冤罪弁護士」、今冬はTBS系「DCU」に黒江真子役で出演中。身長170センチ。血液型A。