アンジャッシュの渡部建(49)が、不倫騒動で活動を自粛した20年6月9日以来、約1年8カ月ぶりに活動を再開しMCに復帰した、千葉テレビ(チバテレ)の冠番組「白黒アンジャッシュ」をネット局として放送していたTOKYO MXが、24日で放送を終了した。

同日放送回は、チバテレで15日に放送された、渡部が復帰し、複数の女性と不倫した場所と報じられた多目的トイレを使用する人たちに対し「大変な不便、不快な思いをさせてしまい本当に申し訳ございませんでした」などと謝罪した回の1週前の回だった。TOKYO MXの関係者は「弊社での放送につきましては、総合的に判断をいたしまして、2月24日放送回にて終了となります。今後の放送につきましては、現時点では予定はございません」と、事実上の打ち切りであることを示唆した。

「白黒アンジャッシュ」は今年1月現在、北海道から福岡県まで全国11局ネットで放送している。TOKYO MX以外に、3月12日の渡部の復帰回の放送を予定している三重テレビも、今後については「検討中」と説明している。

一方で、放送継続を決めているテレ玉(埼玉)は渡部復帰回を18日に、群馬テレビは21日に放送している。またチバテレより約2カ月遅れで放送している札幌テレビ、約3カ月遅れで放送している、とちぎテレビも、それぞれ渡部復帰回を前倒しして3月6日に放送する方向で調整している。とちぎテレビの関係者は「かねて放送が、ずれていたことに対してご意見もあり、児嶋さんと渡部さんがそろった回を見たいというSNSでの声もあったため」と説明した。

ただ、放送継続を決めた局や継続の方向で調整している局も、今後の判断に苦慮しそうな状況にあると指摘する声もある。複数の芸能、放送関係者の話を総合すると、チバテレで渡部の復帰回が放送された後、ネット局の一部のスポンサーにも、放送に対する苦情や苦言が寄せられているという。特に深夜帯に放送している場合、CMは番組を特定せず時間枠を指定して放送されるスポットCMが多い。そのため、当該時間枠にCMを流すスポンサーが「白黒アンジャッシュ」の放送継続をどう考えるか、各局の関係者、担当者は動向を注視しているという。

チバテレで22日に放送された最新回でも、相方の児嶋一哉(49)が、渡部の復帰回の収録を行った後に撮影した写真が報道された後「お前(渡部)は、いきなりたたかれている」と突っ込んだ。写真の中で、手を後ろに組んでいたことに対する批判があったと説明すると、渡部は「失礼しました、本当に」と謝罪したが、渡部への視聴者の抵抗感が相当、根強いものがあることをにじませた。

ある芸能関係者は、渡部が日本テレビ系「ガキの使いやあらへんで!」の特番を収録済みと報じられたことを受け、20年12月3日に謝罪会見を開いたものの、言葉を濁すなどして批判が殺到したにも関わらず、再度、会見を開かずに「白黒アンジャッシュ」で謝罪したことに原因があると指摘。一部では全国ネットではない「白黒アンジャッシュ」での謝罪を、どこで見るのか? との声があることも踏まえ「会見を開き、きちんと謝罪し、説明した芸能人の中には、再びテレビの世界で活躍されている方もいる。このままでは、キー局だけでなく地方局でも、番組への起用は難しいのではないでしょうか」と語った。

TOKYO MXが放送終了を決めたことで、地方の独立系のUHF局においても、渡部の起用、取り扱いが難しい現実が浮き彫りとなった。