明石家さんま(66)が16日、宮城県石巻市で行われたプロデュースアニメ映画「漁港の肉子ちゃん」(渡辺歩監督)の上映会&トークイベントに出席した。

上映後に大きな拍手に迎えられながら登壇。同市を訪れるのは11年前にフジテレビの27時間テレビでイベントをおこなって以来だといい「見ていただいて本当にありがとうございます」とあいさつ。石巻について「遠い。ちょっと遠い。腰が痛い。もう10年はまた来ないと思いますので」と頭を下げて笑わせた。

同作は原作者の直木賞作家、西加奈子氏が石巻市を訪れたことで生まれ、同作に感銘を受けたさんまのオファーで映画化された。さんまは「西さんは非常に少年少女の関西弁をうまく使っていることに感動して。これをとにかく映画またはアニメにしたいという決意でオファーさせていただいて」と経緯を明かした。

11年ぶりに同地を訪れたことについては「11年前は何もなかったところに家やビルが建っていたりするので」と振り返り「人の力ってすごいなと思いながら、感動しながらここに来させていただきました」と語った。

上映会には渡辺監督と共に駆けつけ、同市のマルホンまきあーとテラス大ホールで開催した。

同作は漁港の船に住む訳あり母娘・肉子ちゃんとキクコが紡ぐ感動のハートフルコメディー。昨年6月に公開され、声優として、主人公の肉子役を大竹しのぶ、キクコ役を木村拓哉、工藤静香夫妻の長女でモデルのCocomiが務めたことでも話題となった。

作品も第49回アニー賞の長編インディペンデント作品賞ノミネート、第25回ファンタジア国際映画祭AXIS部門今敏アワードの審査員特別賞受賞、第45回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞など、国内外の映画祭で高く評価された。海外ではタイでも公開されたほか、米国と台湾での上映もすでに決定。米国では「漁港の肉子ちゃん(FORTUNE FAVORS LADY NIKUKO)」として6月2日に全米約600館規模で特別上映会を行い、同3日から主要都市で上映。台湾では「漁港の肉子ちゃん(漁港的肉子)」として5月13日から公開する。今後はオーストラリア、イタリア、フランスでの公開も予定しているという。

また、4月15~21日には東京、大阪でのアンコール上映も行っており、東京はTOHOシネマズ日比谷、大阪はTOHOシネマズなんばで上映している。