俳優古川雄輝(34)が22日、大阪市内で主演舞台「室温~夜の音楽~」(7月22~24日、兵庫県立芸術文化センター・阪急中ホール)の取材会に出席した。

ケラリーノ・サンドロヴィッチが01年に作・演出を手掛け、ホラー・コメディーと絶賛された舞台の21年ぶりの上演。演出は演劇界の奇才・河原雅彦氏、音楽は「在日ファンク」が全編生演奏で届ける。

怪しげな心霊ものを得意とする作家・海老沢(堀部圭亮)と娘・キオリ(平野綾)。12年前、拉致・監禁の末、集団暴行を受け殺害されたキオリの双子の妹・サオリの命日の日に、海老沢家に次々と訪問者が現れる。

加害者の少年の1人、間宮を演じる古川は「3年ぶりの舞台なので緊張しています。みんなですてきな舞台にしたいなというワクワク感があります」と意気込みを語った。ホラーコメディーだが「役者さんの掛け合いでクスッと笑ってしまうシーンもある」と明かした。これまでの“ホラー体験”について「最近、一番、怖かったのはモノがなくなること。忙しくなると、知らないうちに捨ててしまう」と笑った。

室温が徐々に高まっていくように、幕切れになって殺人の真相が明らかになる。「稽古では必ず壁にぶち当たるので、乗り越えて、少しでも成長した姿を見せたい」。

東京公演は6月25日~7月10日、世田谷パブリックシアター。