河瀬直美監督(52)が28日午前、映像作品の企画、制作、プロデュースを行う有限会社組画の公式サイトに文書を発表した。その中で、前日27日に「文春オンライン」が、同監督が20年の監督作「朝が来る」の撮影中に撮影スタッフの腹を蹴ったなどと報じた件について「撮影助手Aと河瀬による連名文書」と題し、当該スタッフと連名でコメントを発表した。

「文春オンラインの記事に関してこの場をかりてご報告させていただきます。3年前の撮影時の出来事に関して、既に当事者間で解決をしていることであります。当時、現場で起こった出来事を両者ともが真摯に向き合い、話し合った結果、撮影部が組を離れることになりました。撮影を継続させるための最善の方法だと双方が納得した上でのことです。今回の記事により『朝が来る』という作品が傷つけられ、関係各位、スタッフに不快な想いをさせてしまったことが残念でなりません。今後も、映画界で活躍するスタッフたちが、現在携わっている目の前の作品に集中できることを私たちは望んでいます。

2022年4月28日 河瀬直美、撮影助手A(尚、匿名での対応は、撮影助手Aが現在携わっている現場へのご迷惑を鑑みてのこととなります)」(原文のまま)

組画が同日、先に発表した文書では、河瀬監督が3年前に広島の撮影現場で、10キロ近いカメラを抱えてエスカレーターに乗り、移動しながらの手持ちの撮影をしていたと当時の状況を説明。その上で、俳優の演技が終わるかどうかのタイミングで、撮影部の助手がカチンコの方向にカメラを向けるため、同監督が体に装着していたイージーリグというカメラの補助器具を引っ張って誘導しようとした際、同監督が重心を保てず転倒しそうになったと説明。その上で「アシスタントの足元に自らの足で抵抗しました」と、あくまで防御のために足をアシスタントの足にぶつけたとして、報道内容を否定していた。