小林聡美(56)が29日、東京・テアトル新宿で行われた主演映画「ツユクサ」(平山秀幸監督)初日舞台あいさつで、共演の松重豊(59)のことを「よく分からない人」と評した。

小林は劇中で、主人公の五十嵐芙美を演じた。斎藤汰鷹(12)演じる年の離れた親友・航平と遊びに出掛けたりする日々の中、草笛をきっかけに出会った、松重演じる篠田吾郎と、恋の予感も訪れるという物語だ。

小林は司会から、撮影、宣伝も含め松重と一緒にいることが多かったのでは? と聞かれると「松重さんは、よく分からない人で、ここまで来たのが良かった。セリフがなくても味がある…でもおしゃべりしても面白い。ギャップが魅力だと思いました」と松重を評した。互いに血液型は同じAB型だといい、共通点を聞かれると、小林が「何か素っ気ない」と言えば、松重も「会っている時は、すごい、あれなんですけど、すぐ、フッと次のことに興味がいく」と評した

作品について、松重は「こういうのを見に来たいというのは少数派…それでいいと思う。日本中の10%が見に来れば十分。誰が犯人かを捜すわけでない、スペクタクルもない。ただ、映画を見て、あれ、どうなるのかな? と思う、テイクアウトが仕込まれた映画。お持ち帰りいただければ」と評した。 

小林も「(知人から)出てくる人がみんな幸せな方向に行く、前向きな映画で、心が温かくなったと長いメールが来たのが、うれしかった。超大ヒットにならなくても、皆さんの中で特別な一本になれば」と、小さい映画であっても、見た人の心に残り続ける映画となることを望んだ。