日本発プロダンスリーグ「D.LEAGUE21-22 CHAMPIONSHIP」が5日、東京・有明の東京ガーデンシアターで行われ、「KOSE 8ROCKS」が初優勝した。

レギュラーシーズンの上位4チームと、審査ポイント、オーディエンスポイント上位のワイルドカード2チームの6チームが、バトル(対戦)形式でチャンピオンの座を争った。パリオリンピック(五輪)から正式種目にも採用される「ブレイクダンス(ブレイキン)」を主体にした8ROCKSは、1回戦のdip BATTLESには審査ポイント8-1で勝ち上がると、昨季と同カードになった準決勝のFULLCAST RAISERZとの対戦でも、見事にリベンジを果たして、決勝に進出した。

決勝は、avex ROYALBRATSとの対戦。「PARTY」をテーマに、ブレイキンならではのアクロバティックな技を次々と繰り出して、多くの支持を得て、バトルを制した。賞金3000万円を手にし、ディレクター兼選手のISSEI(24)は「ダンス最高! Dリーグ最高!」と喜びを爆発させた。

チームはチャンピオンシップ直前に、3人のメンバーが新型コロナウイルスに感染し、この日に出演できない非常事態の中で迎えた。それでも直前に猛練習を行って、メンバー同士でカバーし合ったといい、ISSEIは「信頼と仲の良さがあったから」とメンバーに感謝しつつ「対応力とか、プロダンサーってこういうことなのかなと。それと2年間やってきた積み上げがあった」と胸を張った。

ISSEIは今季限りでチームを離れ、Dリーグからは一時退くことを表明しており、終演後にはセレモニーも開催された。「みんなとダンスができて良かった。みんなを愛してます。これから頑張ります。僕は僕なりに前に進んで、ファミリーに背中を見せたいと思います」と涙を見せる場面もあった。

今後は五輪出場を含め、世界のさまざまな大会に挑戦していくという。ISSEIは「パリ五輪もあるし、視野を広げていきたい。多分(Dリーグにも)戻ってきます(笑い)。オリンピックは1つのイベントで、僕の思うダンスはもっといろいろなところにある。チャンスがもらえるなら全力で金メダルをとりにいきたいし、海外の大会にも挑戦したい。そこでぶちかましている姿を見てもらって、ブレイキンを盛り上げていきたい」と今後の展望を語った。

2シーズン過ごしたDリーガー人生を振り返り「ダンスを始めて19年。1日1日レベルアップしていますが、Dリーグでショーケースで極めたこと、バリバリ見てもらうダンスを経験できました。この見せ方はDリーグでしか得られなかったスキルです」。Dリーグでの経験も胸に、世界に羽ばたく。【大友陽平】