サザンオールスターズのドラマー松田弘(66)が12日、バンド公式YouTubeチャンネルで、サザンの楽曲のドラム解説などをする動画「松田弘のサザンビート」の配信をスタートした。

初回配信のテーマはサザンの78年デビュー曲「勝手にシンドバッド」のドラム解説前編。松田は「やっぱりサザンにとって、デビュー曲『勝手にシンドバッド』というのは、離せない」と切り出して解説をスタート。「デビューの前からあった楽曲なんです。ザ・バンドとかオールマン(・ブラザーズ・バンド)とかリトル・フィートとか、西海岸の音楽に憧れて、バンドとしてもそういうものを求めていた時、桑田(佳祐)が『歌謡曲みたいのができた!』と言って。『おもしれー』って盛り上がっちゃって」と誕生の経緯を説明した。

ドラミングについては「基本はサンバ(のビート)だよね。当時自分が好きだったディスコビート(との融合)にチャレンジした感じです」と語ると、松田はライブ演奏のVTRに併せて実演を開始。疾走感にあふれる同曲の本家ドラマー演奏を、全体、スネアドラム、足元のバスドラムなど複数のアングルで見られる他、パートごとのドラムのたたき方やリズムも解説される。また「信条として歌を生かすドラミングが大事なポイント」と、松田の哲学も語られるなど、ファンや本格派のドラマーにとっても、垂涎(ぜん)の内容となった。

松田は「サザンの屋台骨」として桑田はじめメンバーの信頼も厚く、86年に桑田が立ち上げて約1年間活動した「KUWATA BAND」にも、サザンのメンバーで唯一参加。福山雅治ら他アーティストのライブやレコーディングにも参加するなど、高い演奏技術で知られる。歌心あふれるドラミングの他、サザンの楽曲「松田の子守唄」「夏の日のドラマ」ボーカルや、コーラスも務め、アルバムも発表するなど、歌唱力や音楽性にも定評がある。

サザンは今年6月25日(土)で44度目のデビュー記念日を迎えた。桑田はソロ活動35年目を迎え「桑田佳祐の持続可能な目標SKGs」と銘打って活動目標を打ち出し、原由子は31年ぶりのオリジナルアルバム『婦人の肖像(Portrait of a Lady)』をリリースする。ベースの関口和之は今月10日にソロウクレレアルバム『FREE-UKES』をリリース。16日にはキャプテンを務める1933ウクレレオールスターズの横浜でのワンマンライブが控えるなど、各メンバーが精力的にソロ活動を行っている。