“楽器を持たないパンクバンド”BiSHのアイナ・ジ・エンドが、岩井俊二監督(60)最新作「キリエのうた」(10月13日公開)で映画に初主演することが19日、分かった。

路上のミュージシャンを演じ、劇中歌の詞と曲も書き下ろす。BiSHは、6月29日に解散するが「解散後に公開されるのですが楽しみにしてもらえたら。大好きな岩井監督の映画で、うれしいの極み」と喜んだ。SixTONES松村北斗(27)黒木華(33)広瀬すず(24)との共演にも注目だ。

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アイナが、96年の「スワロウテイル」でCHARA、01年「リリイ・シュシュのすべて」でSalyuと、各年代の歌姫とコラボしてきた岩井監督と巡り合った。同監督が脚本を執筆中、オンラインで見ていたライブの特別ゲストだったアイナの歌声を聞き「この物語の主人公は彼女しかいない」と衝撃を受けて即、対面の運びとなった。

アイナも「ぜひやりたい!」と快諾し企画がスタート。「岩井監督に見つけてもらったことは、一生分の運を使い果たしちゃったかなと思うほどうれしかったです。右も左も、何も分からない私に対して大きな愛で包んでくれたり、撮影中にギターやピアノを教えてくださる時間もありました」と撮影を振り返った。

劇中歌は「BiSHの活動が真っ盛りの中、夜な夜な書いていた」という。「自信がなくなった時とかに、そのまま歌に気持ちを乗せて深夜に送ったら、すごいスピードでピアノの伴奏つけて送ってくれた夜があって救われた」と岩井監督との信頼関係は鉄壁だ。

岩井組に初参加の松村は「天才なんでしょうね。天才の1人だと思いました」をアイナを絶賛。「歌のうまい人にしかできないお芝居をしていて衝撃的でした。歌をうたいながらちゃんと感情や状況を把握して、とても器用だなって思いました」と賛辞を繰り返した。広瀬も「完璧なんですよ。才能ある人は違うなって思っていました。お芝居は本当すごい。早く本編見ていただきたい。こんなにナチュラルにお芝居する人いるんだなって思いながらずっと見ていました」とアイナを手放しで褒めた。

アイナは「歌とダンスしか、生きていくすべがないのかなと思ってしまう瞬間があるんですけど、そんな等身大のままでいさせてくれる時間をたくさんくださいました。生きた心地がした撮影期間でした」と特別な作品であると断言した。

◆アイナ・ジ・エンド 16年にメジャーデビュー。21年大みそかのNHK紅白歌合戦に「プロミスザスター」で初出場。同2月に全曲作詞・作曲したファーストソロアルバム「THE END」をリリース。岩井監督の弟子にあたる行定勲監督が、コロナ禍の20年5月にリモートで製作した映画第2弾「いまだったら言える気がする」に出演。22年の米アニメ映画「SING/シング・ネクストステージ」日本語吹き替え版でオオカミのポーシャ役を演じた。今年3月、撮影中の事故で額に合計30針縫うケガを負ったが、復帰。