漫画家・吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)氏原作の人気漫画「鬼滅の刃」のアニメシリーズ最新作「-刀鍛冶の里編」の第2弾キービジュアルが、22日までに解禁された。

アニメを制作した東京・杉並区のufotableが描き下ろした第2弾キービジュアルは、主人公の竈門炭治郎(かまど・たんじろう、声=花江夏樹)と妹禰豆子(ねずこ、同=鬼頭明里)時透無一郎(ときとう・むいちろう、同=河西健吾)恋柱の甘露寺蜜璃(かんろじ・みつり、同=花澤香菜)不死川玄弥(しなずがわ・げんや、同=岡本信彦)が、ケタ違いの強さを誇る上弦の鬼との戦闘の激しさを感じさせるダイナミックなビジュアルとなった。

また、刀鍛冶の里に突如襲撃してきた上弦の肆(し)半天狗(はんてんぐ、同=古川登志夫)が分裂した鬼の積怒(せきど、同=梅原裕一郎)が、可楽(からく、同=石川界人)、空喜(うろぎ、同=武内駿輔)、哀絶(あいぜつ、同=斉藤壮馬)を吸収した姿・憎珀天(ぞうはくてん)を、山寺宏一が演じることが決定した。山寺は「ずっと見ていたので、憎珀天を演じることができて本当にうれしかったです。収録は花江くんたちレギュラー陣と一緒だったのですが、その集中力のすごさに圧倒されました。人気作が生まれる要因の1つを見た気がします。憎珀天を違和感なく演じられるか不安でしたがとにかく精いっぱい演じました」とコメントした。

「-刀鍛冶の里編」の第1話は、2月3日に国内でスタートし、その後、世界各国に拡大した映画館でのワールドツアー上映「『鬼滅の刃』上弦集結、そして刀鍛冶の里へ」で先行して公開されていた。映画館での観賞に最適化するため、本編映像を全編4Kにアップコンバートし、音楽も再ミックスしたものだったが、鬼殺隊の宿敵・鬼舞辻無惨(きぶつじ・むざん=関俊彦)率いる鬼の中の上位六体・上弦の鬼が集う無限城が描かれた。そのクオリティーの高さは、4月9日にスタートした放送でも「作画がすごい」「週1のアニメのレベルではない」「見て良かった」など称賛の声が相次ぐ一方で「映画館で見て良かった」との声も根強かった。同4日に都内で行われた公開記念舞台あいさつでも、声優陣が無限城のクオリティーの高さを絶賛。炭治郎の声を演じた花江夏樹は「原作で読んでいるんですけど、予想以上に広いと思いましたね。(上弦の参の鬼)猗窩座(あかざ、声=石田彰)が案内してくれる…じゃないですけど、一緒に回るところから始まるじゃないですか。ワクワク感というか、大画面で見ると、アトラクションに乗っているんじゃないか? どこまで作っているんでしょうね? とにかくテンションが上がった」と驚いた。

禰豆子役の鬼頭明里も「鬼の人、迷わないんですかね?」と笑った。花江は「無惨さまが、いろいろな角度から見られて良かった」と鬼舞辻無惨の描き方にも納得。嘴平伊之助(はしびら・いのすけ)役の松岡禎丞もうなずき「夏樹もアトラクションと言いましたけど…入ったら出て来られない。同じような部屋があるし、天変地異、ひっくり返ったような描写もある。あれは、どう?」と花江に投げかけた。花江は「言うことないっす。フラスコのリアルさ…あの、砕け散り方が、すごい。怖い」と、ufotableの仕事ぶりへの賛辞を繰り返した。

◆「鬼滅の刃」 漫画家・吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)氏原作の人気漫画で、16年2月15日発売の「週刊少年ジャンプ」で連載がスタートし、20年5月18日発売の同誌まで4年3カ月の間、休載なしで205話掲載。単行本1~23巻の累計発行部数は1億5000万部を突破した。大正時代を舞台に、炭治郎が家族を殺した鬼と戦うために修業して「鬼殺隊」に入隊し、鬼と化した妹禰豆子を人間に戻す方法を探して戦っていく物語。

◆アニメ「鬼滅の刃」 19年4月から9月まで「竈門炭治郎 立志編」が各局で放送され、人気が爆発的に高まった。20年10月16日には原作漫画の7、8巻をアニメ映画化した「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」が公開され、01年の宮崎駿監督のスタジオジブリ作品「千と千尋の神隠し」が記録した興収316億8000万円を超える、日本映画の歴代興収記録を更新。興行収入403億円を突破。その「無限列車編」をテレビアニメ化して、21年10月10日からフジテレビ系で全7話が放送。第1話は煉獄(れんごく)杏寿郎(声=日野聡)が鬼殺隊本部を旅立ち無限列車へと向かう道中の任務を描いた完全新作エピソードで、第2~7話は、無限列車での任務を、約70カットの新作追加映像と新規追加BGM、完全新作予告編、新主題歌映像とともに描いた。21年12月5日から22年2月13日には「鬼滅の刃 遊郭編」が放送された。ワールドツアー上映「『鬼滅の刃』上弦集結、そして刀鍛冶の里へ」は、米ロサンゼルス(2月18日=現地時間)、フランスのパリ(同25日)、ドイツのベルリン(同26日)、メキシコ市(3月4日)、韓国のソウル(同11日)、台湾の台北(同19日)で行う舞台あいさつをはじめ、95の国と地域で上映された。

◆「-刀鍛冶の里編」は、炭治郎と鬼殺隊の音柱・宇髄天元(うずいてんげん、声=小西克幸)ら鬼殺隊と、上弦の陸の鬼・堕姫(だき、同=沢城みゆき)と堕姫の兄・妓夫太郎(ぎゅうたろう、同=逢坂良太)の激闘を描いた前シリーズ「-遊郭編」の先を描く。炭治郎が新たな任地・刀鍛冶の里で、霞柱の時透無一郎(ときとう・むいちろう、同=河西健吾)と恋柱の甘露寺蜜璃(かんろじ・みつり、同=花澤香菜)と出会い、無限城に集められた上弦鬼の姿と、その戦いを描く。オープニング主題歌は、ロックバンド、MAN WITH A MISSIONとmiletとのコラボレーションによる「絆ノ奇跡」。上弦の鬼の壱・黒死牟(こくしぼう)役を置鮎龍太郎、弐・童磨(どうま)役を宮野真守、肆・半天狗(はんてんぐ)役を古川登志夫、伍・玉壺(ぎょっこ)役を鳥海浩輔が演じる。