英国のヘンリー王子(39)が6日、米ニューヨークで行われた米兵とその家族を支援する慈善イベント「スタンドアップ・フォー・ヒーローズ・ベネフィット」にビデオ出演し、自虐的なジョークを交えてスピーチした。

イラク戦争などで死亡・負傷した軍人とその家族を支援するボブ・ウッドラフ財団とニューヨーク・コメディー・フェスティバルが主催する今年で17回目を迎える同イベントは、リンカーンセンターにあるデイビッド・ゲフィン・ホールで行われ、俳優トム・ハンクス夫妻や歌手ブルース・スプリングスティーンら多くのスターが出席した。

米カリフォルニア州モンテシートにある自宅の庭で撮影された動画に、スーツ姿で昨年9月に死去した祖母エリザベス女王から授与された3つのメダルを含む4つの勲章と戦没者を追悼する赤いケシの花の造花をつけて登場した王子。冒頭で自身のジンジャー・ヘア(赤毛)をネタにしたほか、レイキヒーラーから人生のアドバイスを受けているなどとユーモアあふれるジョークで会場に集まった人々を笑わせた。10年間に渡って英陸軍に在籍し、アフガニスタンに2度派兵された経験を持つ王子はその後、「制服を着ているかどうかに関係なく、訓練や戦場で隣り合って学んだ価値観を守り続けなければならない。人間として学んだこと、家族として直面したこと、そして聞く力、理解する力、サポートする力のおかげで私たちがどのように強くなってきたかを通じて、私たちは常につながっている」と語り、退役軍人仲間に敬意を示した。

一方で、王子は今年5月に行われた国王の戴冠式に直接関与した人々らに贈られた国王とカミラ王妃の肖像が描かれたメダルは身につけていなかったと英デイリー・メール紙が報じ、「国王を再び鼻であしらった?」と伝えている。今年1月に回顧録「スペア」を出版して以降、国王をはじめとする家族との緊張関係が続いているヘンリー王子は、14日に75歳の誕生日を迎える父チャールズ国王の誕生日パーティーに招待されていないことを明かし、依然として両者の間に深い亀裂があることが浮き彫りになっていた。

米国に移住した王子は、誕生日パーティーへの出席を断ったと報じられた後、広報担当者が「招待されていない」と声明を出し、「まったく聞いていない」と反論した。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)