「アホの坂田」で親しまれたお笑い芸人、坂田利夫さん(本名・地神利夫=じがみ・としお)が29日、老衰のため、大阪市内で亡くなった。82歳。吉本興業が30日に発表した。一夜明けた31日、駆け出し時代にともに暮らした西川きよし(77)、最期をみとった間寛平(74)らが追悼のコメントを寄せた。

西川きよし 4畳半のアパートで川の字になって寝ていたあの頃から、ヘレンと一緒に家族のように楽しく過ごした者同士、たくさんの思い出があります。58年の二人の友情は一言では言い尽くせません。坂田ありがとう。ゆっくり休んでください。

間寛平 僕が吉本に入った時からずっとかわいがってもらいました。ずっと一緒だった時期も、坂田兄やんが支払ってくれたお金で一緒にホテル住まいをしていました。

こどもが生まれてからは娘も自分のこどものようにすごくかわいがってくれました。舞台ではこどもにウケるととても喜んでいたのも覚えています。

坂田兄やんは「アホの坂田」と言われていますが、僕にとっては大師匠という存在です。今の時代にアホの道を究めることができるような芸人はいないし、二度とあそこまでの芸人は出てこないと思います。

坂田兄やんが舞台を少し休むようになってからは、自宅へも伺ったりと男同士なので寄り添いたい気持ちと恥ずかしさもありましたが、最期まで寄り添い見送ることができました。

根っからの芸人、お笑いが大好きな兄やんには、天国でもみんなを笑顔にしていると思います。

ご冥福をお祈り申し上げます。