新年明けまして…と、突然の能登半島地震。正月気分もいっぺんに吹き飛んだ。被災した方々にお見舞い申し上げます。
昨年は5月に新型コロナが5類になったが、その後はジャニーズの性加害騒動、市川猿之助の事件、相次ぐ訃報、オーラスのダウンタウン松本人志の文春報道と、すっきりしない話題が多かった。
個人的には物心ついてから50年以上もジャニーズのタレントを見て、“ジャニーズ系(笑い)”くらいな感じで生きてきたので、青春が終わってしまったような感じがした。漢字で表すと「“邪”必要」とかいて「ジャニーズ」と読む感じだ。
最後は邪(よこしま)なことになってしまったが、それでも若いイケメンのエンターテインメントは必要だと思う。そして、奇麗事ばかりでなく、芸能界には裏も表もあった方が楽しい。陸上競技のように、ちゃんと位置について始めるより、だましたり、だまされたりが芸能界っぽくていいかもしれない。まあ、最低限のルールを守ることが必要だが。
最近は、そのルールがあいまいになってきている。コンプライアンスだったり、LGBTQだったり、以前とは許される範囲が違っている。
年越しでYouTubeの「街録ch~あなたの人生、教えて下さい~」で、死刑になったオウム真理教の幹部と結婚した女性のインタビューを見て考えさせられることが多かった。
1990年(平2)の総選挙でオウム真理教は集団立候補して候補者を多数立てたのだが、社会面担当記者として「彰晃マーチ」をバックに踊る清水3姉妹がアイドル的に取り上げられていた。
95年の地下鉄サリン事件で、オウムが危険な団体であると世間に周知されたのだが、江頭2:50が空中浮遊してる写真を撮ったり、松本キックのハウス加賀谷と松本キックを連れてオウムの経営する食堂「うまかろう安かろう亭」や、オウム信者が勤めていた新宿2丁目の売り専バーに潜入取材をしていた。
サリン事件で多くの死者が出て、坂本弁護士事件ではTBSのワイドショー「モーニングEYE」がなくなるという騒動があったのに、芸能紙面は面白おかしくだった。そういう時代でもあった。
個人情報保護法案もなく、結婚問題を抱えている芸能人の実家取材は定番。特ダネが要求される新聞休刊日前になると、ワイドショー、女性誌、スポーツ紙がこぞって、都内にあった野々村真の実家に通った。当時、現夫人の坂上俊恵と交際中だった野々村のことを、青果店をやっていた野々村の父親が売り物のぬかみそをかきまぜながら答える映像がほしかっただけだ。
実家に通ってスクープをものにできたのは、古村比呂と交際していた布施博のお父さんに取材した時だ。一応、取材は拒否されたのだが、まあお茶でもと家に上げてくれて、そこにはお父さんが「結納代わりに書いた」という古村の油絵の肖像画があった。ラッキーパンチも手数を出さなきゃ当たらない。今なら実家への取材は、相当な覚悟が必要だ。
とはいいつつ、新年はやって来た。今年も、ただただ流されるがごとく、取材をし続ける。それだけだ。【小谷野俊哉】




