日本テレビは31日、都内の同局で、昨年10月期の同局系ドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家芦原妃名子さんの訃報に関連して設置した社内特別調査チームの結果説明会を行った。報告書では亡くなる直前の芦原さんがドラマ制作者や脚本家への不信感などを口にしていたことや、ブログなどへの投稿を関係者へ確認して行っていたことも明らかとなった。
芦原さんは今年1月26日までにX(旧ツイッター)アカウントを開設。ブログやXに「セクシー田中さん」では第9話、第10話の脚本を手がけていたが、その際制作陣側との間に起きた食い違いのような事態について、「私が9話・10話の脚本を書かざるを得ないと判断するに至った」などとしてその背景を記すなどしていた。その後、当該投稿を全て削除。1月29日に栃木県内で発見され、死亡していることが確認された。50歳だった。捜査関係者によると、自殺とみられている。訃報が報じられて以降、SNS上では原因などについて多くの議論が巻き起こる事態となっていた。
報告書ではこの時の状況について、23年12月25日に芦原さんが関係者と会食をした際に、「(ドラマ制作者が)最初から改変ありきで進めていたのではないか」「1話から8話までは自分が大変な思いをして修正したものであるのに脚本家の手柄にされており、自分が脚本として作った9、10話が駄作と言われているのが許せない」とする趣旨の発言をしていたと明かされた。
また、芦原さんは、亡くなる直前に行ったブログ投稿について、昨年12月に脚本交代についての思いをつづった同ドラマ脚本家の相沢友子氏のSNSでの投稿を見て「事実と違うため、原作者から見た事実を伝えたいのでブログを投稿したい」という趣旨の発言を関係者にしていたという。その後、投稿内容は事前にドラマ制作関係者も確認。日テレ関係者はその内容を見て「事実と異なる点がある」と考えたが投稿は止められず、説明資料の作成に取りかかっていたという。
芦原さんは遺体となって発見される5日前の1月24日に関係者に会った際に「漫画『セクシー田中さん』はまだまだ続く、脚本家とのトラブルについては小学館と対応を進めている」といった趣旨の発言をしていたといい、ブログ投稿後には関係者とのグループLINEに「こんな騒ぎにしてしまって申し訳ありません」ともつづっていたという。関係者が「謝ることはないですよ、言いたいことがやっと言えてよかったですね」とメッセージを送ると「ありがとうございます」と反応。その後、グループLINEのメッセージを全て削除。同28日にXに「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」と投稿後、ブログ、Xの投稿を全て削除。同29日に遺体となって発見された。
調査は2月23日から5月30日まで行い、脚本家やプロデューサーら社内外の関係者計39人への聞き取り調査(書面回答含む)のほか、その他関係者77人へのアンケート調査も行った。
説明会には調査チームメンバーが出席。日テレの石澤顕社長も冒頭あいさつのみ出席した。報告や質疑応答には、社内メンバーでチーム責任者の山田克也取締役執行役員(広報・コンプライアンス、総務担当)コンプライアンス推進室長、03年から顧問を務める谷田哲哉弁護士をはじめ、外部有識者としてチームに加わっている東京六本木法律特許事務所の早稲田祐美子弁護士と、東京リベルテ法律事務所の國松崇弁護士が対応した。
◆主な相談窓口
・日本いのちの電話
ナビダイヤル=0570・783・556(午前10時~午後10時)
フリーダイヤル=0120・783・556(午後4時~同9時。毎月10日は午前8時~11日午前8時)・日本いのちの電話連盟
https://www.inochinodenwa.org/



