少年隊の「カッちゃん」こと植草克秀(58)が、4日に日本橋三井ホールで開いたソロコンサート「MOVING ON 2025~4th season~」東京公演の2日目を取材した。
少年隊は1985年(昭60)12月12日に「仮面舞踏会」でデビュー。植草と「ニッキ」こと錦織一清(59)、「ヒガシ」こと引退した東山紀之氏(58)の3人組。2020年(令2)いっぱいで植草と錦織が所属のジャニーズ事務所(当時)を退所したが、グループとしての少年隊の名前は残した。今年は40周年だ。
この日は植草が1人で少年隊の歴代のシングル曲を年代順に熱唱。つまり“1人少年隊”だ。植草は「デカメロン伝説」「バラードのように眠れ」「STRIP BLUE」「君だけに」「ABC」など昭和のヒット曲から歌い、踊り続けた。最後にデビュー曲「仮面舞踏会」を歌いきって、アンコールを含めて全28曲。「完走しました!」と笑顔を見せた。
植草はニッキとヒガシの思いを背負って奮闘した。「今日は“1人少年隊”。40周年を迎えられてうれしい。でも、本当は3人でやりたかった。僕がやってることが、2人とってのバロメーターになれば。俺はここまでやってるんだぞ、とね。2人といつでもできるように考えて、待っている」と、こみ上げる涙を抑えながら少年隊再結集への思いを語った。
実は、記者は少年隊には深い思い入れがある。社会人デビューは85年、少年隊と“同期”だ。当時はバブル全盛。合コン、合コン、雨、合コン……といった時代で、1年間に約80回。2次会は当然、カラオケ。合コンで初めて出会った男同士、一緒に「仮面舞踏会」を歌って友情を深めた。
カラオケのオープニングは、いつも「バラードのように眠れ」で、“世界一少年隊を歌っている芸能記者”を自称している。00年(平12)に東山氏がTBSのスポーツドキュメント「ZONE(ゾーン)」の司会を務めることが決まった際にインタビューしたのだが「僕のほうが少年隊の歌を今は歌ってると思います」と言ってしまい、苦笑いされたのを覚えている。
還暦をすぎた近頃では、夜中までのカラオケに付き合ってくれる友人も少なくなってきたが、植草の“1人少年隊”がいい勉強になった…。何よりも、少年隊の再結集を望むファンにとっては、夢をつなぐ意義のあるコンサートだった。
6日には00年いっぱいで活動を休止していた嵐が再始動し、来年春に開催するラストツアーをもって解散することを発表した。
一方で、ファンは再結集を夢見ていたが、さまざまな事情からかなわなかった、というグループも多くあるだろう。
クリアすべきことは多いだろうが、素直に再結集を夢見ることができる少年隊のファンは幸せなのかもしれない。そんな思いを強くした、カッちゃんの“1人少年隊”だった。【小谷野俊哉】



