STARTO ENTERTAINMENT内のジュニア内グループ「B&ZAI」の本髙克樹(27)が3月26日、都内で行われた早稲田大学大学院学位授与式に出席し、同社のタレント史上初となる博士号取得を報告した。
在学中はデータに基づいて社会問題を最適化して改善していく技法「オペレーションズ・リサーチ」(OR)を研究した。取得難易度が高く途中で断念してしまう学生もいる中、27歳にして最短年数の9年で取得。しかも、学部時代からのストレート。芸能活動と平行しながら。
驚くのはそれだけではない。取材会の終盤には、博士課程と同時期にダブルスクールし、「情報」の教職課程を履修。2年ほど前に教育実習に参加していたことも告白した。その期間、芸能活動の休止はしていない。アイドル、研究、教職の“三刀流”の離れ業を実現させるすごさに、その場にいた報道陣はあぜん。記者自身もさながら顔文字のごとく、ぽかーんとしてしまった。
9年間、ライブもあれば主演舞台もあった。この数年間は毎年「100公演」ステージに立った。グループの再編という激動の瞬間だってあった。それでも「(博士課程は)挫折してしまう人も多いけど、それが耐えられたのはアイドルというもう1つの足があったから」と断言した。
1月半ば、グループのツアーに向けて、本髙にインタビューする機会があり、学業についても聞いた。学業での最初のターニングポイントは「中2の時に来たレギュラー番組の仕事をお断りした決断」という。将来を考えれば、まだまだ学業にも力を入れたかった時期。当時、10代前半のジュニアにとってレギュラー仕事は希少。断念する悔しさは大きかった。「多分、今思えばその決断が自分を作っていったきっかけなのかなと思います。今当時のことを考えると、すごいことをしていたなって思います」と記憶をたどった。
学業との両立は、易しい道のりではなかった。「1番やばかった」のは大学1年生の時という。必修科目が多く、ある仕事で出演できるスケジュールがしぼられた。支えてくれる大人も多かったが、首をひねられたこともある。「(企業への就職は)グループ再編成となった時も考えましたし、この世界にいない未来もあったので、神様のいろんな巡り合わせでこの世界にいさせてもらっている感じですね」。
まだ20代。選択肢は多かったはず。それでもこの業界に残ることを決めた。「いろんな巡り合わせがあると思うんですけど、自分の本心に問うた時に、やっぱりエンターテインメントが好きなんだなって。元々そういう人間じゃないですけど、この事務所で10年以上やってくるとエンタメ心が付いてくるんです。そこに何か1個、人生の基盤として置くことになるんだろうなって覚悟があったというか」。
昨年2月に再編し、出会ったグループの存在も巡り合わせの1つ。「今まで(前グループで)一緒に苦楽をともにした(菅田)琳寧とこんぴー(今野大輝)と話していたけど、そこにはしもっちゃん(橋本涼)とか、うちのグループは膨らんでいってできたグループ。その仲間たちと頑張りたいなって思ったところも1個大きいなと思います。意外と巡り合わせなんだよなあと思います」。
学位式の日、角帽にマント、伝統スタイルで学位記を手にしながら言葉にした。「ジュニアって芸をきわめる場所ですから、そこに差し支えないように頑張ってきたとはいえ、どこかで迷惑をかけちゃっていた部分もあると思います。多分『何のためにそんなに学業をやっているんだろう』と思っている人もいたかも知れないんですけど、それでも僕をここまで連れてきてくれたみなさんがいて、感謝の気持ちでいっぱいです」。必要な時に必要な人、ものに導かれ、9年間を走りきった。
そんなやりぬいた自分へのご褒美は「たらふくご飯を食べたい」。希望のメニューはテレビ番組の企画で何度も食べ、体重増量へと導かれたカオマンガイ。現在、体重はどうやら徐々に戻っているらしい。エネルギーを充電して、より実りのある新社会人生活となってほしい。【望月千草】



