東山紀之(46)扮(ふん)する仕事人が、水戸黄門を斬る。東山主演でテレビ朝日系スペシャルドラマ「必殺仕事人2013」(来年春放送)が制作されることが発表され、23日、主要キャスト5人が京都・松竹撮影所で会見を行った。昨年のスペシャルドラマに続き、東山、TOKIO松岡昌宏、KAT-TUN田中聖、和久井映見が出演。悪役には里見浩太朗(75)が起用された。里見は1957年(昭32)のデビュー以来初めて悪役に挑戦する。

 東山にとって、里見は恩人だった。出会いは87年。東山は、初出演した時代劇で共演した松方弘樹から「もっと、時代劇の勉強をしてみないか」と言われ、里見を紹介されたという。東山は「里見さんは『眉毛はこう書くんだ』とティッシュに書いて、丁寧に教えて下さいました。アイドルに壁がなかった。里見さんに『時代劇を続けてほしい』と言われたことが、モチベーションになっています」と明かした。

 里見と言えば、昨年12月で終了したTBS系連続ドラマ「水戸黄門」での黄門役が有名。東山は昨年のスペシャルドラマでは「桃太郎侍」の高橋英樹を、今回は黄門の里見をと、時代劇の大物を立て続けに斬ることになる。それだけに「里見さんに胸を借りつつ、思い切りいかないと失礼。恥をかかすことはできない。恩返しをきっちりしたい」と気を引き締めた。

 撮影は17日に開始。里見も教え子、東山との対決を待ち望んでいる。「結婚してから、最近すごく大人のムードが出てきて、男としての魅力を感じます。どういう形で斬られるかは研究しなければならないし、楽しみにもしています」。

 さらに「『水戸黄門』もスペシャルをやってほしいですね」と復活を願う里見に、東山は「その時は僕らも出させていただきたい。助さんか格さん役で。和久井さんにはお風呂に入っていただきます」と、申し出て場をなごませた。【近藤由美子】