<連載「気になリスト」(10)>

 宮武美桜(16)の2012年(平24)は大忙しだった。NHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」に出演、初写真集に、主演舞台2作、現在は、日本テレビ系ドラマ「Piece」(土曜深夜0時55分)に出演中だ。

 特に「梅ちゃん-」の反響は大きかった。主人公の医師・梅子の影響で、看護師を目指す女子学生・千恵子を演じた。梅子を演じたのは事務所の先輩、堀北真希。あこがれていた。「芸能界に入る前からテレビで見ていた人。本当にうれしかったです。真希さんとのシーンは緊張してしまったんですが、演技のアドバイスをくれたりと、話しかけてもらってすごくうれしかったです」。

 仕事に対してきまじめで貪欲な姿勢を見せる。「時間があれば1度やった台本をまた読み返してみたい」「アクションや殺陣をやってみたい」。しかし、素顔は16歳の女子高生そのもので、「友達の恋バナを聞くのが楽しくて。みんなメークとかすごくうまいんですよ。恋はしてみたいですが、女子校なので出会いがないんです」と笑った。

 芸能界入りのきっかけは、11歳の時、故郷の鹿児島でのスカウトだった。「当時は学校の先生になりたかったので、事務所の人にもそう言ったんですが、両親が乗り気で話がまとまっていました」。

 4人兄弟の3番目。上から兄(22)姉(19)、美桜、妹の祭(13)と続く。祭も美桜と上京し、芸能界入りした。現在は事務所の寮で一緒に暮らし、5人の音楽グループ、bump.y(バンピー)のメンバーとしてもともに活動している。「けんかでは妹が強いですし、オーディションでもライバル意識を出してきます。でも、台本を読む時に相手をしてくれたり、お弁当を作ってくれることも。妹が一緒で良かったです」。鹿児島にいる家族にも応援され、地元で行われた写真集撮影の時は、父がスタッフのように車を出してくれたという。「1年を振り返る時間をつくりたい」というほど多忙な年になったが、笑顔は家族や先輩たちに支えられている。【小林千穂】

 ◆宮武美桜(みやたけ・みお)1996年(平8)5月11日、鹿児島県生まれ。08年、BS-TBS「東京少女桜庭ななみ」で女優デビュー。ほかに映画とドラマ版両方の「赤い糸」、映画「女の子ものがたり」「カムイ外伝」など。09年、松山メアリ、桜庭ななみ、高月彩良、宮武美桜、祭でbump.y(バンピー)結成。来年1月16日に新曲「COSMOの瞳」発売予定。血液型O。(11月16日付・紙面から)