★新沖縄県知事・古謝玄太は沖縄の米海兵隊の20歳の男が強盗殺人容疑で逮捕されたことを受け、在沖米軍トップのベンジャミン・ワトソン沖縄地域調整官(中将)を県庁に呼び抗議した。調整官は「深刻な事態に深く心を痛めている。この重大な事件が隣人である沖縄の皆さまに多大な懸念と不安をもたらしていることを認識している」としたが謝罪はない。政府を挙げて自民党支持の古謝を当選させた手前、なかなか対応しない外相、防衛相、所信表明演説で首相・高市早苗までが「極めて遺憾。米側に強く抗議し、再発防止を求めた」と発言。今後もこの方針を貫き、日本の警察権を行使できるようにするならともかく、今だけの演出とならないように切に願う。
★県民には忘れられない1995年の沖縄米兵少女暴行事件。20歳と21歳の海兵隊員が12歳の小学生を拉致監禁し性的暴行した。この時も外相と防衛庁長官は今回と同様の素早さで同様の対応をした。当時の県知事は大田昌秀。自社さ政権発足直後の出来事で首相・村山富市、副総理兼外相・河野洋平、防衛庁長官・玉沢徳一郎、自治相兼国家公安委員長・野中広務の布陣での対応だった。県民の反米・反基地感情の高まりはすさまじいものがあった。16年の沖縄うるま市女性死体遺棄(強盗殺人・強制性交等罪)事件も32歳の元海兵隊員・米軍属(空軍・嘉手納基地内の会社に勤務)の男が20歳の女性を殺害した。当時は第3次安倍内閣。外相・岸田文雄、防衛相・中谷元。岸田は事件当夜にキャロライン・ケネディ駐日大使を外務省に呼び抗議。翌日、ローレンス・ニコルソン四軍調整官とジョエル・エレンライク在沖米総領事が県庁を訪ね「私に責任」と謝罪。その翌日、被害者の葬儀に沖縄県知事・翁長雄志と中谷、沖縄相・島尻安伊子が参列。また中谷はアシュトン・カーター国防長官と電話会談。事態は迅速に動いた。
★ところが法務省によれば25年に日本で起訴された米軍関係者(米兵、軍属、家族)の事件は21件で、不起訴113件で、起訴率は15・7%。特に不同意わいせつは起訴0件、不同意性交等は11・1%と低く、事件の6割近くが沖縄で起きている。23年12月の米兵少女誘拐・暴行事件は発生直後に外務省は把握していたが、沖縄県や地元警察への情報共有が報道まで隠蔽(いんぺい)されていた。知事は玉城デニー。政府のやる気と与党系か野党系かで微妙に対応が違うのが腹立たしい。(K)※敬称略


