自民党神奈川県連会長を務める小泉進次郎元環境相は30日、横浜市で行われた同県連大会後の記者会見で、同党の派閥パーティー裏金事件を受けて党側が来月4日にも行う関係議員への処分について、過去の所属議員への処分内容に照らして、厳正に行われるべきとの認識を示した。

進次郎氏は、どういう処分内容が適当かと問われ、現在神奈川1区支部長を務める松本純・元国家公安委員長(73)が、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が出ているさなか東京・銀座のクラブを訪れたことを理由に離党勧告処分を受け、2021年2月、離党に追い込まれた(現在は復党)ことに言及。「いま1区で支部長として頑張ってくれている松本さんは処分を受けて、もう1回ゼロからスタートして頑張っている。再起を期して、厳正な処分を受けた上で厳しい環境だけど頑張ってきた方の立場を思えば、松本支部長などが今回、(裏金議員に今後出される)処分に対し不公平感のような思いを抱かない、厳正な処分が不可欠だと思う」と述べ、松本氏と同等の処分が必要との認識を表明した。

松本氏は離党後に行われた2021年秋の衆院選に無所属で出馬し、落選している。

進次郎氏はまた、地元での自民党に対する風当たりについて「(自民党が野党に転落した)2009年は、自民党に対する国民のみなさんの声は比較的わかりやすく、怒りや嫌悪感がぶつけられた。しかし、今はむしろ、あきれられている。反応がない、素通りされているのがいちばん怖い」と危機感を示した。

会見に先立つ県連大会で、県連会長に再任された進次郎氏は、区割り変更で20に増えた神奈川県内の小選挙区に現職が17人おり、3人が次期衆院選での当選を目指しているとした上で「15年前(の野党に転落した2009年衆院選)は、この数字は真逆だったことを忘れないでほしい。当時小選挙区で当選できたのは(自身を含めて)3人だけです」と振り返り「今、それと比べても非常に国民のみなさんの自民党への見方が非常に厳しい」と述べた。

自民党は、裏金問題に対する国民の厳しい視線を受けて、安倍派の一部幹部を「離党勧告」とすることも視野に、処分内容の検討を進めている。