藤井聡太名人(竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋王=21)が挑戦者の豊島将之九段(33)に先勝した、将棋の第82期名人戦7番勝負第2局が23日午前9時からの2日制で千葉県成田市「成田山新勝寺」で始まった。

先手後手は事前にきまっており、豊島が先手で飛車先の歩を突いた。対する後手の藤井はいつものようにお茶をひと口含む「初手お茶」の後、やはり飛車先の歩を突いてスタート。相掛かりへと進行した。

午前10時に最初のおやつが出された。藤井が「黒平(くろべら)まんじゅう」、豊島は注文なし。黒平まんじゅうは、黒糖を使った小倉あんの地元の銘菓でもある。

昨年の名人戦で藤井と相まみえた渡辺明九段によると、「藤井さんが2日制の初日午前のおやつで和菓子を頼む確率はかなり高い」という。今回はその定跡通りだった。

名人戦開催にあたり、地元の成田市では「勝負おやつ」を2月9日から同月26日まで募集した。同27~29日の書類審査、3月1~8日には市内の小・中学生を対象にした投票審査を開催。ふるいにかけられた15品が3月27日の実食審査へと進んだ。この結果、10品が選ばれた。

【動画】藤井聡太名人は先手・豊島将之九段の第一手を見てゆっくりとお茶をひと口