インドで架空の新党「ゴキブリ人民党(CJP)」が発足した。失業中の若者らを「ゴキブリ」と侮辱した最高裁長官の発言が結成のきっかけ。インスタグラムのフォロワー数は約2260万と支持を広げ、失業対策が不十分な政府への不満を背景に「党勢」が拡大している。

地元メディアなどによると、カント最高裁長官は15日、法廷での発言で、仕事のない若者を「ゴキブリ」や「寄生虫」に例えた。憤った米国在住のインド人男性アビジート・ディプケ氏(30)がCJPを創設。交流サイト(SNS)で「私もゴキブリだ」とのハッシュタグ(検索目印)が付いて拡散した。

名称は、モディ首相率いる与党インド人民党(BJP)をまねた。公式サイトでは怠け者や失業者のための政党とうたい、本部は「Wi-Fiが使える場所」。X(旧ツイッター)のアカウントは「国家安全保障を脅かす恐れ」を理由に政府が凍結したと報じられた。

CJPが注目を集めた背景にあるのがインドの若年層の高い失業率だ。政府によると、昨年の15~29歳の失業率は9・9%で、都市部では13・6%に上った。侮辱発言への反発が、CJPのフォロワー数に反映されたとみられる。

英BBC放送によると、ディプケ氏は「CJPは始まりに過ぎない。若者たちは今の政治体制にうんざりしており、今後さらに多くの若者の組織が台頭してくるだろう」と予言した。(共同)