九州新幹線で12日夜、列車のパンタグラフに異常が発見され、JR九州は午後10時過ぎから全線で運転を取りやめた。13日の点検で架線に複数損傷が見つかり、熊本-鹿児島中央間で終日運休すると決定。博多-熊本間は午後4時15分ごろ、一部列車を除いて運行を再開した。今回のトラブルと7月の熊本地震に関連はないと説明している。

JR九州によると、12日、熊本市南区にある熊本総合車両所に入庫した列車のパンタグラフの部品がなくなっていると判明。翌13日に架線を点検したところ、熊本-新八代間で2本の架線の間にある「ハンガー」と呼ばれる部品が外れていることが確認された。

なくなっているのが分かったパンタグラフの部品は「すり板」と呼ばれる架線と接する部分で、同社は架線損傷との関連を調べている。

JR九州は夜間、移動が難しくなった乗客に車両開放を実施。13日は始発からの運行見合わせが決まり、各駅では運休を知らせ、在来線利用も促すアナウンスが繰り返し流れ、切符売り場に行列もできた。

同社は13日朝、再開見通しを正午以降と示したが、いったん夕方に先送り。最終的に熊本-鹿児島中央間は終電までの運転取りやめを発表した。

鹿児島に出張で訪れた長崎県諫早市の大学教員中道隆広さん(41)は駅で4時間ほど再開を待った上、終日運休の知らせを聞き「明日は講義や打ち合わせがあり、今日中に戻りたかった。今から宿の予約や調整をする」とため息。家族旅行に来た北九州市の会社員佐藤陽南さん(25)は「レンタカーで5時間ぐらいかけて帰る」と話した。

JR九州は博多-熊本間の在来線特急を臨時で運転。日航は福岡空港と鹿児島空港を結ぶ臨時便を運航した。

九州新幹線は、地震による高架橋の損傷などの影響で一部区間が長期間運休し、仮復旧を終え9月18日に運行再開した。(共同)