あわや日本沈没? 気象庁は16日午後0時40分、北海道から東海地方にかけて最大震度7の地震が起きるとする緊急地震速報を出し、同48分に取り消した。カムチャツカ半島付近で起きた地震のマグニチュード(M)6・9(速報値)を、北海道・千島列島を震源とするM9・9と過大に推定したとしている。同庁のシステムに外部から不正アクセスは確認されておらず、サイバー攻撃の可能性は否定した。

記者会見で気象庁は「大変なご迷惑をおかけしたことを深くおわびする。再発防止と、技術的な革新を進めていきたい」と謝罪。緊急地震速報はM3・5以上などのケースに発表する「予報」と、震度5弱以上などの場合の「警報」があり、警報の取り消しは初めて。

北海道函館市で震度1を観測したものの、震度2以上はなかった。気象庁によると、千島列島周辺は観測地点から距離が遠く精度が落ちるといい、影響した可能性があるという。

気象庁によると、Mは地震そのものの大きさ(エネルギー)を表し、1大きくなると約32倍になる。2大きくなると約1024倍に。2011年の東日本大震災はM9・0で、M9・9なら約23倍になる計算だ。またM7・3だった1995年の阪神・淡路大震災と比べると約8192倍になる。数十メートルの津波が襲い、地球の裏側にも影響を与えるのは必至。これまでの最大は60年チリ地震のM9・5で、今回実際に起きていれば上回ることになっていた。

木原稔官房長官は「影響を受けた皆さんに多大な心配と負担をおかけした。政府として重く受け止めている」と述べた。

緊急地震速報の発表により、JR東海では防災システムが作動し、東海道新幹線の新横浜-豊橋間の上下線で運転を一時見合わせた。

緊急地震速報を巡っては、過去にも発表直後に取り消すトラブルが起きている。(共同)