岩井コスモ証券(大阪市)は21日までに、売買管理システムがサイバー攻撃を受け、7口座で客の意図しない売買注文が発注され、うち5口座で売買が成立したことを確認したと発表した。
インターネット取引のシステム運用・保守業務を委託するトレードワークス(東京)のシステムに不正アクセスがあり、不正な取引が成立した。
木原稔官房長官は21日の記者会見で、金融庁が岩井コスモに原因分析と再発防止策の策定を求めたと明らかにした。企業を狙った最近の不正アクセスで、金融機関の口座を使った売買の被害が確認されたのは初とみられる。
岩井コスモは既に取引前の状態に戻す措置を完了し、顧客の負担は生じていないという。ほかに、4975人分の氏名やメールアドレスの漏えいも確認した。不正取引は漏えいした個人情報が利用されたものではなく、ネット取引の暗証番号は漏えいした情報に含まれていないとしている。
岩井コスモは「お客さまならびに関係者のみなさまに多大なるご迷惑とご心配をおかけし、重ねて深くおわび申し上げます」としている。
トレードワークスによると、14日に岩井コスモに提供しているネット取引で不正アクセスを検知し、アクセス制限などの緊急措置を取った。通常の経路からの不正なログインは防がれていたが、管理機能の設定に不備があり、第三者に悪用されたとしている。
トレードワークスは、金融機関向けのネット取引システムの企画・開発・保守などを手がけており、証券会社や外国為替証拠金取引(FX)、暗号資産(仮想通貨)といった金融商品を扱う企業を顧客としている。ほかの取引先企業では、同様の事象は確認されていないという。(共同)

