政財界などに幅広い人脈を持ち、独自の視点で政治の動きを分析した政治評論家の浅川博忠(あさかわ・ひろただ)氏が先月24日、肺がんのため、横浜市の自宅で亡くなっていたことが8日、分かった。74歳。すでに親族で密葬を済ませた。

 1942年(昭17)、東京生まれ。慶大卒業後、時事問題研究所常務理事などを経て、政治評論家に。小泉純一郎元首相は大学の同窓。小泉氏や小沢一郎氏をはじめ、政治家の実像に鋭く迫った著作も多い。

 新聞、雑誌、テレビなど多くのメディアに登場、複雑な政局の動きを、分かりやすく解説することで定評があった。日刊スポーツ紙上では、日本新党の大躍進で、細川非自民連立政権樹立につながった93年の衆院選以降、国政選挙のたびに各党の獲得議席予想や情勢分析も手がけた。