犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「テロ等準備罪」を新設する改正組織犯罪処罰法をめぐる攻防が参院本会議で続いた14日夜、国会近くで反対派を前に演説した上西小百合衆院議員(34)の公設秘書が、集まった人たちとトラブルになった件で、公設秘書に対して上西氏が激怒していたことが21日、分かった。

 上西氏は公設秘書に対して「自分の宣伝をしているんじゃないか、売り込んでいるんじゃないのか?」と詰め寄ったという。

 14日夜、国会近くに集まった反対派の集会で公設秘書の男性から上西氏が紹介され、「みなさん方には本当に申し訳ないです。次の衆院議員選挙で、野党共闘で、安倍政権と闘い…」と演説を始めたところ、群衆から「今やんなきゃ」と罵声があがった。

 それに対して、上西氏の公設秘書が「うるせえ、てめえら、この野郎。お前らに何ができるんだよ。今やるってできねえんだよ」とやり返し、その場が大混乱に陥り警察官も出動したという。

 関係者によると、上西氏は「(罵声を含めて)のみ込むのが政治家というもの」と、公設秘書に対して激怒。公設秘書は「『こんな腐った法案を通してごめんなさい』という意図だった」と、弁明しているが上西氏の怒りは収まらない様子だという。