将棋の史上最年少プロ棋士で、デビュー以来29連勝の連勝新記録を達成した藤井聡太四段(15)が初の連敗を喫した。2日午前10時から東京・千駄ケ谷にある東京将棋会館の特別対局室で行われた、第7期加古川青流戦準々決勝で、前期のこの公式戦を制している井出隼平四段(26)に午後1時1分、131手で敗れた。8月24日の棋王戦挑戦者決定トーナメントで豊島将之九段に敗れたのに続いての敗戦。これで通算38勝5敗となり、黒星はすべて後手番だった。

 勝てば、同時刻に同場所で行われた準々決勝で稲葉聡アマ(31)を下した長谷部浩平三段(23)と午後2時から準決勝で戦うはずだった。

 対局は双方持ち時間を使い切って、64手から1手1分未満で指さなければいけない「1分将棋」が続いた。藤井が先に攻撃を仕掛けたが決めきれず、反撃を許して投了に追い込まれた。「中盤うまくかわされた。秒読みの中で間違えた」とガックリしていた。