「このハゲ~!」発言で離党し、無所属で出馬した豊田真由子氏(43=埼玉4区)は、早々に落選した。

 暴言暴行疑惑で自民党を離党した豊田氏が出馬した埼玉4区は、後任の自民党公認候補穂坂泰氏(43)の当選が確実となった。豊田氏は午後11時過ぎ、自身の事務所で「有権者のご期待に力が及ばず、応えられず、申し訳ないという思いでいっぱいです」と支援者らに頭を下げ、大粒の悔し涙を流した。

 豊田氏は自民党を離党した約3カ月後の9月18日、新座市内で会見し、無所属で出馬する意向を示した。だが支援者へのあいさつや、会見の前に一部メディアで議員を続ける意向を示したことに対し、後援会の一部幹部が激怒、逆風の中での選挙だった。期間中、駅頭に立っては1人1人におわびを続けたが、有権者からは「おわびより政策を聞きたい」との声も出た。

 選挙戦最終日の21日のマイク納めの後も、和光市駅前に午前0時まで立ち続けてあいさつを続けた。だが、酔客から「ハゲー!」と大声で言われるなど、代償はあまりに大きかった。

 一方、今後、上西小百合前衆院議員と連携する可能性もこの日までに浮上。21日に上西氏が取材で豊田氏と接触した際、何かしらのやりとりがあった模様だ。関係者は「選挙後に動きがあるかもしれない」と話した。