「はれのひ」問題では、大人の仲間入りを果たした新成人が、大人に裏切られる事態となった。途方に暮れた新成人を助けたのも、また大人たち。呉服業界や美容業界などが救済措置を次々と表明しているだけに、26日まで行方知れずだった「はれのひ」社長の責任は重い。記録に残るような大寒波来襲で、東京では23センチの積雪。気象庁も予測しなかった群馬・草津本白根山の噴火。自然の脅威も含め、想定できない出来事が続いた1月の言葉から-。
デスクA 新成人が、成人式に用意した晴れ着で出席できなかった「はれのひ」問題。被害者はあまりにもかわいそうだ。
記者A 成人式に出席すらできなかった横浜市の大学生(当時19)は「どんな神経をしているのか。理解できない」と憤っていた。
記者B 信用商売だからこそ、裏切りの代償は大きい。八王子の成人式会場は、「はれのひ」がテナントで入居していたのと同じビル。まさか「夜逃げ」するとは疑わなかったと思う。
記者C はれのひは破産手続きが始まり、ようやく社長が会見したが、「てるみくらぶ」同様、計画倒産の印象はぬぐえない。今後もきちんと対応してほしい。
記者C 2年前から申し込んでいた人もいたのに。
記者D お笑いコンビ「キングコング」の西野亮広が、被害者救済の「リベンジ成人式」の開催を発表し、話題になった。「大人になる日に大人が裏切った。大人として申し訳なく、恥ずかしい」というコメントには同感だった。
デスクB 被害総額は2億円ともいわれる。呉服業界などが救済に動くが、彼らもまた被害者だ。
記者B 「無料で」という業者側も、実は負担は大きいと思う。
記者A 八王子では、松任谷由実の実家「荒井呉服店」をはじめ、市内の業者が救済に当たった。荒井呉服店では、ユーミンのインストゥルメンタル曲が流れていました。
デスクA 大寒波や自然災害も多かった。
記者A 草津の本白根山の噴火は、まさかの出来事。台湾から親戚を招いて遊びに来ていた人を取材すると「噴石が真後ろに落ちた」と…。
記者D ゴンドラに閉じ込められた人は、死を覚悟したのか電話で家族に「愛しているよ」と言ったという。本白根山の噴火を、最初は信じてもらえなかったようだ。
記者E ただ、今回のような水蒸気噴火には人間の力ではどうしようもない。現場は実は、高山植物の名所で夏も人出が多い。
記者B 火山を登る際はヘルメット着用といわれるが、今回のように火山と認識していない場合は対応しようがない。
記者C 気象庁が監視していたのも白根山の方だった。箱根も突然噴火活動が起き、バリ、フィリピンの火山も噴火が続く。山の怖さをあらためて知った。
デスクB 井山裕太7冠とともに国民栄誉賞受賞が決まった羽生竜王は、いよいよ来月17日、公式戦(朝日杯準決勝)で初めて藤井四段と対戦する。
記者 16日、竜王就位式前のツーショット会見では、羽生竜王の方が藤井君を意識していたように思う。
記者A 来月も公開対局だよね。注目度も高い。
記者B 藤井四段は会見で「成長をみせることができれば」と言い、羽生竜王は「どこかで顔を合わせると思っていた。こんなに早く実現するとは」と応じた。
記者B 準決勝は午前10時。ひふみんいわく「互角です」。ニッカンは総力取材します。
<社会>
▼アンパンマン号運転手
「ちゃかすつもりも、悪意もまったくなかった」
2日 箱根駅伝で選手の脇をアンパンマンに似た車で走行。選手以上に注目。
▼すしチェーン「すしざんまい」の木村清社長(65)
「形、脂、大きさすべてが一番。ぜひ食べてほしい」
5日 東京・築地市場で行われた最後の初競りで最高額の落札は逃すも、1キロ当たり最高値(約16万円)の大間産本マグロを落札。
▼羽生善治竜王(47)
「イメージは野球の王さん。自分がいただけるとは、夢にも思わなかった」
同日 国民栄誉賞受賞が正式に決まり、会見。
▼宇宙飛行士の金井宜茂さん(42)
「身長が9センチも伸びていた。中高生のとき以来です」
9日 国際宇宙ステーション滞在3週間で仰天ツイートも、再計測でプラス2センチと判明。「とんだフェイクニュースで大変失礼しました」と、おちゃめに訂正。
▼フィンランド大使館
「ムーミン谷は、それぞれの心の中にあるというのが正しいと思う」
15日 大学入試センター試験の地理Bに「ムーミン」の舞台を問う問題出題で波紋広がる。正解とされた同国大使館が絶妙コメント。
▼JR常磐線に乗り合わせた専門学生(19)
「おんぎゃー、と赤ちゃんの泣き声が聞こえた」
19日 JR常磐線柏駅に停車した電車内で女性(25)が女児を出産。5児の母が取りあげ母子ともに健康。
▼菅良二今治市長(74)
「議会の理解を得て決定した」
21日 「加計学園」岡山理科大獣医学部の開学へ、昨年4月以来の住民説明会。市民の反発は消えないが説明会は打ち切りへ。
▼西部邁さん
「生の最期を他人に命令されたり弄(いじ)り回されたくない」
同日 保守派の論客が多摩川で入水自殺。昨年末出版の著書で、死生観に言及。
▼山水康平・京大iPS細胞研究所助教
「論文の見栄えを良くしたかった」
22日 発表論文の12のグラフのうち11を捏造(ねつぞう)、改ざんする研究不正。一時進退に言及の山中伸弥所長は当面続投表明。
<政治>
▼安倍晋三首相(63)
「時代に対応した国の姿、理想の形を考え、議論するのは歴史的な使命だ」
5日 自民党の新年仕事始めで憲法改正に向けた議論開始に並々ならぬ意欲
▼社民党の吉田忠智・前党首(61)
「議員バッジを着けていない党首は、制約が多い」
11日 党首選の不出馬表明。16年参院選落選の悲哀漂う。再公示の結果、又市征治幹事長が無投票選出
▼菅義偉官房長官(69)
「日程の都合上、難しい。それ以上でもそれ以下でもない」
15日 ノーベル平和賞受賞の「ICAN」フィン事務局長が求めた安倍首相との面会を断った理由について
▼自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長(36)
「行司って(相撲)部屋付き。おかしくないですか」
22日 通常国会召集日、国会改革への意欲に触れた際、国会の「常識」と日本相撲協会の組織のあり方を重ね、素朴な疑問を呈する
▼翁長雄志・沖縄県知事(67)
「まさしく米軍全体がクレイジーになっている」
24日 米軍ヘリが今月3件目の不時着
▼安倍首相
「一般会計のプライマリーバランスも改ざん…改善させている」
同日 代表質問で誤答弁。「改ざんはダメ」のやじで言い直す
▼大塚耕平・民進党代表(58)
「民主党…」
25日 参院本会議の代表質問冒頭、党名を間違える
<国際>
▼トランプ米大統領(71)
「私も核のボタンを持っている。彼のよりもずっと大きく、もっとパワフルだ」
2日 新年の辞で「核のボタンが事務室の机の上に常にある」と述べた金正恩氏に、ツイッターで対抗
▼バノン前・米首席戦略官
「イバンカは大バカだ」
5日 全米で売り切れ続出のトランプ政権暴露本「炎と怒り」の中でトランプ氏の長女を酷評
▼仏女優カトリーヌ・ドヌーヴ(74)
「不快に感じたかもしれないすべての被害者に、謝罪します」
14日 「#MeToo」の拡大に「女性を口説く自由は認められるべき」と主張して、大炎上。同じ仏女優ブリジット・バルドーも同様の主張。文化の違いか
▼韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領(55)
「1つのチームで競技に臨む姿は、末永く歴史の名場面となる」
17日 平昌(ピョンチャン)五輪の女子アイスホッケーは、韓国と北朝鮮の合同チーム。五輪の政治利用に国民は猛反発し、大統領の支持率は初めて6割割れ