将棋界初の「中学生五段」に昇段した藤井聡太五段(15)が14日、大阪市の関西将棋会館で指された第49期新人王戦1回戦で古森悠太四段(22)を85手で破り、ベスト16に進出した。公式戦通算は64勝11敗。

 対局後、藤井は「一手一手が非常に難しい将棋でした」と振り返った。対局会場となった関西将棋会館にはファンから「持ち帰れないほど」(日本将棋連盟)のバレンタインデーのチョコレートが届いた。藤井は「いままではまったく縁がありませんでした(笑い)」と人生初のバレンタインチョコに? はにかみならも「応援していただけるのはありがたく思っています」と語った。

 次戦は17日、第11回朝日杯オープンの準決勝で羽生善治竜王(47)と対局する。この日の勝利で9連勝となり、大一番を前に勢いをつけた。「準決勝という舞台で羽生竜王と対局できるのはすばらしいこと。自分の力を出し切りたい」と意気込んだ。

 開催中の平昌(ピョンチャン)五輪をテレビ観戦する機会は少ないが「自分もオリンピックで活躍されている選手の方のような大きな舞台で活躍したい」と頂点への思いを強めた。