森友学園問題で追い込まれている安倍晋三首相は25日の自民党大会で、憲法9条に自衛隊を明記する憲法改正の実現へ、並々ならぬ意欲を示した。

 首相と距離を置く自民党の石破茂元幹事長は、党大会で首相が改憲実現に意欲を示したことに対し、「この1年の議論の集大成になっていない」と指摘した上で、「(党内の意見集約の)進め方に問題がある」と述べ、党側の意見集約の手法に疑問を呈した。首相の説明が不十分だとも批判した。一方、今秋の党総裁選出馬に意欲を示す野田聖子総務相も、「あくまで党内議論は道半ば。執行部は丁寧に答えを出すべきだ」と述べ、党内の現状を踏まえ「少数の意見でも異論が出ている限りは丁寧に議論を続けるべきだ」と訴えた。