上川陽子法相は6日午後、法務省で会見し、松本智津夫死刑囚(63)ら7人の刑を執行したことを正式に発表した。

 死刑執行を命じた日にちについて、上川氏は7月3日だったことを明かし、以前から慎重な準備を進めてきたことを示唆した。

 「死刑は人の命を絶つ、極めて重大な刑罰。慎重にも慎重な態度で臨む必要がある。同時に、法治国家では、確定裁判の執行は厳正に行われないといけない」と主張。その上で、一連のオウム関連事件を念頭に「(教団の犯罪で)27人の命が奪われた。私としては、鏡を磨いて、磨いて、磨いて、磨ききるという心構えで、慎重にも慎重な検討を重ねて執行を発した」と述べ、慎重な検討の結果だと強調した。

 「磨いた鏡の中に、一点の曇りもないか」と問われると、「磨いて、磨いて、磨いて…判断した。それ以上でもそれ以下でもない」と、多くを語らなかった。

 日本で、一度に7人が死刑執行されるのは極めて異例。上川氏は、なぜこの7人が執行されたのか、なぜこの時期の死刑執行になったかについては「死刑執行の判断にかかわることで、答えは控えたい」と、多くを語らなかった。