「本日は、思いがけないお招きを受けた」。

 小泉純一郎元首相(76)は15日、都内で開かれた自由党の小沢一郎共同代表(76)が主催する「小沢一郎政治塾」で、講演した。

 小泉、小沢両氏は、小沢氏が1993年に自民党を離党して以降、ほとんど与党と野党と離れて活動してきた。特に小泉政権(2001年4月~2006年9月)の際には、小沢氏は野党の立場から、批判してきた。

 そんな因縁がある大物2人が、タッグを組むのは極めて異例だ。小泉氏は「小沢さんとは、味方になったり、敵になったり、してきた」と振り返った上で、歴史上でも権力闘争においては同様の動きが展開されてきたとした上で「歴史は分からない」と、述べた。

 さらに「私も総理時代、原発は必要と言った。辞めて、今は(原発ゼロを主張しており)無責任といわれるが、人間は考えが変わるんだよ」とも訴えた。

 小泉氏によると、海部内閣時代、当時、自民党の剛腕幹事長で知られた小沢氏の「指名」で、党の全国組織委員長に就任した。その際、選挙対応の一環で、ともに全国を回りながら活動し、夜は地元関係者をまじえて小沢氏と酒を飲みかわしたと、意外なエピソードも明かした。

 講演では、自身が訴える「原発ゼロ」の必要性も訴えた。