自民党総裁選(9月20日投開票)で、毎回恒例になっている候補者そろい踏みによる東京都内での街頭演説(党主催)が、見送られたことが分かった。総裁選挙管理委員会が、12日までに決めた。

最近の総裁選では、地方での遊説とは別に、東京での街頭演説が必ず1カ所組み込まれてきた。党員だけでなく、多くの国民が安倍晋三首相、石破茂元幹事長の演説を聴く形となる東京での街頭演説がキャンセルされるのは、異例だ。

東京での街頭演説は当初、告示(7日)翌日の8日に、銀座エリアで予定されていた。ただ、6日に発生した北海道胆振東部地震への対応を優先させるとして、7~9日の3日間、選挙活動が自粛され、いったん見送りになった。

党関係者によると、その後、選管と両陣営をまじえて日程調整が行われた。選管は当初、17日の開催を打診。しかし、首相陣営の都合がつかなかったという。19日の開催案も浮上したが、この日は党員投票の締め切り日。すでに党員は投票後ということもあって効果が疑問視され、最終的に調整がつかなかったようだ。

今回は、東京と同様に過去の総裁選で候補者による街頭演説が行われてきた大阪でも、実施が見送られる。党主催による地方での演説は15、16両日に京都府、佐賀県、三重県、宮城県の4カ所のみとなっている。