安倍晋三首相(自民党総裁)は7日、自民党本部で行われた新年恒例の「仕事始め」で、干支(えと)の亥(い)年にちなみ、イノシシの「柔軟性」に学ぶ意向を明かした。

イノシシの代名詞「猪突(ちょとつ)猛進」を引き合いに、「イノシシは猪突猛進にみえて、実はしなやかな動物。障害物があれば右に左にひらり、ひらりとかわしていく。厳しいものにぶつかった時は1回、Uターンして別の道を探す」と、その柔軟性に注目。12年に1度、統一地方選と参院選が重なる「亥年選挙」は、自民党に厳しい結果をもたらし、12年前の2007年には、参院選惨敗が第1次安倍政権の退陣につながっているが、首相は「この12年間の違いは、私もこれ(しなやかさ)を学んだことだ」と、前回との違いを訴えた。

首相はのもとには、所属議員らが年頭のあいさつに訪れたが、その中には昨年、LGBT(性的少数者)をめぐり「生産性がない」と月刊誌に寄稿して批判された杉田水脈衆院議員、国税庁への「口利き疑惑」が年を越し、通常国会でも野党に追及されそうな片山さつき地方創生担当相の姿も。

首相は、杉田氏の求めに応じてツーショットで写真撮影に応じた。また、今年が「年女」の片山氏は、同じく年女の稲田朋美筆頭副幹事長とともに、首相と談笑した。