厚労省の統計不正が主要なテーマになった6日の参院予算委員会で、根本匠厚労相や、統計制度を管轄する石田真敏総務相が答弁に手間取る場面が頻発した。

答弁が不十分な上に、事務方の説明を聞くために時間を要し、答弁席に向かうのに時間がかかるためで、断続的に審議が止まった。

野党側は、この背景を、事情を知る参考人の招致を与党が拒んでいるためと主張。立憲民主党の石橋通宏氏は「まともな審議が行われていると思いますか。厚労大臣、総務大臣、グダグダじゃないですか!」と委員長に抗議した。国民民主党の足立信也氏も「参考人を呼ばないからこうなるんだ」と、訴えた。

一方、根本氏は昨年末の統計不正問題発覚直後、厚労省が省内に常設する監察チームの外部有識者に連絡しないまま、身内だけで聴取を始めていたことを明かした。初動から中立性に疑義が生じていた格好。身内だけの聴取を決めた人物は定塚由美子官房長という。

また安倍晋三首相は、特別監察委の報告書について「そのものは読んでいない。概要を秘書官から報告を受けた」と発言。「これだけ大事な問題なのに読んでいないのか」と批判された。