会社法違反（特別背任）などで起訴された、日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者（65）が4日、オマーンの代理店側に日産の資金を不正送金した会社法違反（特別背任）容疑で、東京地検特捜部に4度目の逮捕をされたことを受けて、弁護団の弘中惇一郎弁護士（73）と小佐々奨弁護士が同日午後、都内の日本外国特派員協会で会見を開いた。

同弁護士にとって同所での会見は3回目、前任の弁護人を含めれば4回目の会見となる。

弘中弁護士は会見の冒頭で「よもや、逮捕というのは全く予想できなかった。裁判所からは証拠を隠したり逃亡の可能性はないとされている。追起訴するかしないかは検察の自由だが、身柄を拘束するかしないかは別。追起訴状を出して審理の幅を広げれば済むはず。保釈中の被告を逮捕するのが異例と報じられているが、保釈条件に適合していると確認されているわけで一連の事件ならあり得ない。強く抗議したい」と憤りをあらわにした。

さらに「近く始まる公判前整理を前に証拠、資料の調査をしていた。裁判の相手方について、検察が手を出してはあってはならない。合理性も必要もなく逮捕に踏み切ったのは暴挙としか言いようがない」と声を大にした。【村上幸将】